2010年01月07日

【味な副産物?】

海のやっかいものが味な副産物をもたらしているようです。

食うか食われるか―ウマズラハギとクラゲの怪『淡泊な白身と濃厚な味の肝で鍋物などに珍重されるウマヅラハギの大漁が福井県沖の日本海で続いている。好物の餌はクラゲで、地元の漁師の間では「2年ぶりに大量発生したエチゼンクラゲがもたらした副産物」と、話題になっている。

 ウマヅラハギはフグ目カワハギ科の魚で、今が旬。漁師らによると、昨年10月ごろからよく取れるようになった。福井県美浜町の日向漁協では、ふだんなら1トンの水揚げでも豊漁とされるが、先月下旬には5トン以上の水揚げがある日もあった。宴会が多い時期で需要も多く、値崩れも少ないと喜ばれている。

 体長が1メートル以上にもなる大型クラゲ・エチゼンクラゲの副産物として、同県沿岸では確認されることの少ないウミガメの一種でクラゲを餌にするオサガメが秋以降に相次いで確認されていることも話題になっている。

 同県小浜市沖の若狭湾で定置網漁をする浦谷俊晴さん(40)は、「これほどのウマヅラハギの大漁は記憶にない」と指摘し、「エチゼンクラゲはいないに越したことはないが、環境は変化している。それに対応して漁もやっていかなければならない」と話した。』(1月4日付毎日新聞)


【エチゼンクラゲとウマズラハギ】

食うか食われるか―ウマズラハギとクラゲの怪エチゼンクラゲと言えば、このブログでも何度もお伝えしている、傘の直径が約1~2メートル、重さは約150~200キロにもなる最大級の化け物クラゲで、2008年は一時鳴りをひそめていたものの昨年再び日本近海に大発生して、定置網に大量にかかって網が破れたりするなど漁業者の悩みの種になっています。

過去には数十年に一度しか大発生はなかったのですが、21世紀になってからは毎年のように大発生しており、専門家によれば中国沿岸で誕生するため、中国の著しい経済発展や地球温暖化など人間の経済活動が影響しているのは間違いないということです。

そんなエチゼンクラゲの天敵が、カワハギと並んで美味とされるウマヅラハギとは・・・・まったく知りませんでした。ウマズラハギがどんどんエチゼンクラゲを駆逐して、丸々太ったウマヅラハギを大量に水揚げできればこれは漁業者にとっても消費者にとってもこんな嬉しいことはありません。(僕も玄界灘にさっそく出かけて、ウマヅラハギを釣りに行こうかと密かに楽しみにしています)

しかし、忘れてはならないことは、自然界の異変は一時的な人間の都合など容赦なく、また新たな問題を引き起こす可能性が高いということです。


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