2007年08月27日

【エコバック騒動】

紙、ポリ袋、それともプラダ?エコバックといえば、日本でも“I'm NOT A Plastic bag(私はビニール袋じゃない)”というスローガンをプリントしたアニヤ・ハインドマーチ(Anya Hindmarch)のバックが話題になって、日本各地のデパートの店頭で、売り出し日には長蛇の列が出来たのを覚えておられますでしょうか。

そのエコバックについて、8月27日号タイム誌のライフのコーナーに、 「紙、プラスチック、それともプラダ?」と題して世界の動きを追っていますので紹介します。

Paper, Plastic or Prada? ---Grocery shopping gets chic with eco-friendly designer totes to bag your greens

【発端は台北、香港?】

そのエコバック、世界中での限定販売とあってたちまち世界中の女性が先を争って売り場に殺到、台北や香港では警察が売り場を閉鎖する騒ぎにまでなっていたそうです。

もちろん、これは米国だけでも年間880億袋も使用されているポリ袋を少しでも減らすために、世界の関心を高めようとあらかじめ計算された宣伝作戦だったようです。

The frenzy surrounding these limited-edition bags is the result of a calculated effort to encourage shoppers to use fewer disposable plastic sacks, some 88 billion of which are consumed each year in the U.S. alone.

まさにポリ袋のプリウス(トヨタのハイブリッド車)を狙ったファッション・エコバックでしたが、宣伝が効きすぎて騒ぎが大きくなったため、北京、ジャカルタ、上海、シンガポールではエコバックの販売が中止されたそうです。

But being the Prius of plastic bags has its pitfalls. After the stampede in Taipei, sales of the Hindmarch bag were cancelled in Beijing, Jakarta, Shanghai and Singapore.

【エコバックの弊害】

さらにはエコバックの弊害とも言うべき現象もあります。ポリ袋の代替で紙袋を使用する頻度が米国では増えて、かえって紙の使用による環境への負荷が増えたという話もあるそうです。

また、ファッション・エコバックは確かに消費者のポリ袋の使用に対する環境意識を高めた面もあるようですが、実態はポリ袋の削減にはあまり役立っておらず、日本でもそうですがエコバックは家に後生大事に飾って、買い物は相も変わらずポリ袋でという消費者が多いとか。

地球温暖化がこれほど世界的な関心を集めて、日々の暮らしに直結しつつある中でも人々の身近な環境意識はそれほど高まっていないという現実を思い知らされますね。

みなさんは買い物に行かれるときに、エコバックを使っていますか?それともポリ袋をもらっていますか?

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