2011年05月23日

【G8で表明】

これほどの大事故の後も「原発ありき」だそうです。

「原発ありき」変わらず―G8表明『菅直人首相が26、27日にフランス・ドービルで開かれる主要国首脳会議(G8サミット)で行うエネルギー政策に関する発言の概要が20日、分かった。東京電力福島第1原発事故を受け、太陽光や風力など再生可能エネルギーの普及を推進するなど4本柱で構成。原発の安全性を向上させたうえで継続利用する方針を示し、日本が「脱原発」に転じたとの見方を払拭(ふっしょく)する。

 発言は26日昼(日本時間同夜)のG8のワーキングランチの冒頭で行われる。4本柱は(1)原子力の安全性向上(2)再生可能エネルギーの推進(3)石油、石炭など化石燃料の二酸化炭素(CO2)排出量削減(4)省エネ・節電。特に再生可能エネルギーを基幹エネルギーに加える方針を強調する。化石燃料のCO2排出量については、日本は石炭をガス化するなど最先端の削減技術を持つため、普及を促進する。』(5月21日付毎日新聞)


【誰を守るのか】

「原発ありき」変わらず―G8表明まだまだいつ収束するかわからないほどの大惨事を起こした福島第一原発の核惨事を経験しても、「原発ありき」と原発にまい進するニッポン。3/11直後に起こった福島第一原発の一連の水素爆発から「チェルノブイリ原発事故の1割にすぎない」(原子力安全・保安院の言い方)大量の放射能の放出の結果、これから何が起こるのか僕らはしっかりと想像力を働かせていかないといけないと思います。それでも「原発ありき」なのか。

チェルノブイリ原発事故後、その周辺地域であるロシア、ウクライナ、ベラルーシ3カ国の被害者数について2004年にウクライナ保険省が発表しています。被爆者は児童45万人を含む320万人が政府機関の保護観察下。事故から20年後の2006年3月時点での3カ国の被ばく者数は700万人を数え、2009年4月26日に行われたウクライナでの犠牲者の追悼式典で発表された公式の事故被害者は230万人、そのうち事故当時子供や若者だった4400人が放射性ヨウ素による甲状腺の被害を受けているということです。(広瀬隆著「福島原発メルトダウン」P.18参照) これから長い時間をかけて福島県や近隣県で何が起こってくるのか、しっかりと見ていくことがすべての国民に求められていると思います。

今から数年後、数十年後に起こる福島後の放射能被害をも考えず、今、性急に「原発ありき」の結論を出して第二の福島が起こるのを防ごうとしないニッポン。守るべきは何なのでしょうか?東芝、日立、三菱重工?東電をはじめとする電力会社?原子力安全・保安院?経済産業省?国家とは一体何なのでしょうか?国民は官僚のためにあるのでしょうか?国民の最低限の健康も守ろうともしない政府に、子供たちの未来を託せるのでしょうか?

ここまでされても飼いならされたように黙りこくり、反対もしない僕たち、そして子供たちに明るい未来はやってこないでしょう。どんなに安全対策を取っても人知を超えた地震や津波はまた日本のどこかに近い将来必ずやってくることはわかっているのですから。 日本に原発は適さないのは明らかなのに。


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