2012年07月17日

【やらせのオンパレード】

こういうことになることは、ある意味最初からわかっていました。

何も変わらない政府の「やらせ」意見聴取会『今後のエネルギー政策について、政府が国民から直接意見を聞く第3回意見聴取会が16日、名古屋市内で開かれた。抽選で選ばれた発言者9人のうち1人が中部電力の課長職社員で、原発推進を主張。15日の仙台市での聴取会でも東北電力幹部が原発推進の立場で発言しており、2日連続の電力社員の発言に不満が噴出し、会場は一時騒然となった。  発言したのは中部電の原子力部に所属する課長(46)。「個人としての意見」と断った上で、「福島の原発事故による放射能の影響で亡くなった人は一人もいない」「(政府は)原子力のリスクを過大評価している。このままでは日本は衰退の一途をたどる」と持論を展開。会場から「中部電の回し者か」「またやらせか」などと批判の声が飛んだ。  

◇「無作為抽選」博報堂が強調  聴取会は2030年の原発比率を0%、15%、20~25%とする三つの選択肢から抽選で選ばれた3人ずつが意見を述べる形式。運営事務局を務める広告代理店の博報堂によると、名古屋では出席可能な応募者が0%は106人、15%は18人、20~25%は37人だった。職業や個人名が分からないように番号などで管理して無作為抽選したところ、20~25%の賛同者として、この課長が選ばれた。  今月13日と会開始前の2回、課長から「中部電力の社員で問題はないか」と問い合わせがあったが、事務局側は「個人的な意見表明を」と求めた上で発言してもらったという。事務局は「無作為抽選なので、電力会社員だからといって外すことは難しい」と説明。公平を期すため、政府側にも抽選結果は伝えなかったという。

 課長が意見を述べたことについて、中部電広報は「会社として社員に参加依頼をしたことはない。発言した社員からは、聴取会に出席し、意見を話すとの報告は受けていた。個人として参加し、意見表明をしたと考えている」と話した。  一方、発言者9人のうち、4人が関東・関西在住だった。聴衆の一人は取材に対し「他地区の人が発言するのは、地元の意見を聞くとするこの会の趣旨から外れている」と批判した。【森有正】』(7月16日付毎日新聞)


【結論ありきではダメ】

今まであった仙台、名古屋の意見聴取会の光景、どこかで見たことはありませんか?そう、昨年の玄海原発の再稼働に向けた経産省主導の意見聴取会とそっくりそのままではないでしょうか?

電力会社の人間が個人的意見と敢えて述べてから発言する?電力会社が死守しようとする原発に反対の意見を述べるなら敢えて「個人的意見」だと言う必要があるかもしれませんが、会社と同じ立場なのに個人的意見だという必要がどこにあるのでしょうか?あきれてモノも言えません。

とにかく、「腐っている」の一言しかありません。自分たちのシナリオ通りに進めていって、市民の意見を「聴取」したうえで、最終的な落とし所は原発15%にするということなのでしょう。そのためなら、電力会社の社員であろうが、原子力研究の外郭団体の職員であろうが、利用できるものは何でも利用する。どんなにマスコミに叩かれようが、一般の市民がどんなに反対しようが、守るべき原子力のためならどんな汚いことでもごり押ししていく。そういう原子力ムラの体質は3/11を経ても何も変わっていないのです。

この流れを止めるのは非常に困難だと言うことはわかっていますが、それでも断固として反発し続けることは大事です。少しずつでも彼らのスケジュールやシナリオの進行を遅らせること、出来れば軌道修正をさせること、そういう時間稼ぎしか出来なくても、その間に政治情勢が変わる可能性もあります。今までも上関原発建設予定地から海を隔てて数キロ先にある祝島の住民の方々のように原発建設が持ち上がった地域で何十年にもわたって原発反対のあらゆる抵抗を試みた結果、原発建設が何年にもわたって延期されたり、実際に断念に追い込まれた地域も数多くあるのです。宮崎の串間もそうでした。そこには、生活に根差した方々の命を懸けた抵抗があった。

ひとりひとりが自分たちの持ち分や役割の中で、それぞれのレジスタンスを続けていくことが大事なのです。それは反体制などいった胡散臭いものではあまりません。市民が憲法に定められた自分たちの基本的人権を守るために立ちあがっているだけです。



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