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2010年09月27日

【突然の釈放劇】

「唖然」という言葉は、こういうときのためにあると正直思いました。

『沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)近くで中国漁船が日本の海上保安庁巡視船「みずき」に衝突した事件で、那覇地検は24日、公務執行妨害容疑で逮捕・送検された中国人船長、※其雄(せん・きゆう)容疑者(41)を処分保留で釈放すると発表した。鈴木亨次席検事は記者会見で「我が国国民への影響や今後の日中関係を考慮すると、これ以上身柄の拘束を継続して捜査を続けることは相当ではないと判断した」と述べ、日中関係悪化が判断材料となったことを認めた。日本政府は「捜査上の判断」(仙谷由人官房長官)、「指揮権を行使した事実はない」(柳田稔法相)などと「政治的な配慮」を否定しているが、対抗措置を強めた中国側に譲歩したとの印象はぬぐえず、対中国外交で禍根を残す結果になった。

 那覇地検は手続きが終了次第、※船長を釈放する見通しで、25日未明に中国のチャーター機で帰国するとみられる。』(9月24日付毎日新聞)

【外交的敗北】

中国漁船と海上保安庁巡視船との衝突事件の後、次々とエスカレートする中国政府のやり方は、まさに国家による恫喝そのものだと先日書きました。そして、船長釈放というニュースは、中国が世界の産出量の9割以上を握るレアアースの輸出停止を決めたとの報道や、中国河北省で中国当局から準大手ゼネコン「フジタ」の社員4人が取り調べを受けているとの報道に及んで、緊迫感が一段と高まってきたときに唐突に入ってきました。

多くの人が「日本政府は中国の恫喝に負けた」とその瞬間感じたのではないでしょうか。事実がどうだったのかはこれからしっかり検証する必要はあるでしょうが、少なくとも現時点ではそうとしか思えないような那覇地検や日本政府のおかしな動きばかりが伝えられています。

日本政府のこの一貫性のなさが、これからもずっと中国政府につけいられる要素となっていくでしょう。残念なことです。少なくとも日本政府は、今回の失敗を教訓として、今後も中国は戦略物資から中国国内の日本企業社員まで人質に取って、「恫喝」を続けていくということをしっかり頭に入れて、レアアースを必要としない製品開発や中国国内の日本企業の危機管理などに本腰で取り組んでいくべきでしょう。もう、本当に情けないというか、苛立たしさばかりが募るここ数日の動きでした。  




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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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