2007年12月03日

【時代は「黒」】

今、「黒」がクール-食品から日用品まで「黒」が今、注目されています。日本でもここ数年「黒い」商品がいたるところで見られるようになりました。黒歯磨きや黒綿棒、黒シャンプー、黒いトイレットペーパーなどの黒い生活雑貨、黒いワンピースや黒ストッキングといった黒い衣類、そして黒ゴマ、黒酢、黒烏龍茶などの黒い食品など数え上げればキリがないほどです。

もともと日本では「黒」はどちらかというと喪服や訃報や悪をイメージすることが多い色ではないでしょうか。ブラックや黒は「暗黒」や「闇」を想像してしまうからかも知れません。

しかし、「黒」は高級感や中立感もイメージさせます。そういう「黒」が持つプラスの側面が最近日本だけでなく、世界で流行ってきているのです。まさに時代は「黒」。

【黒はアジアから世界へ】

そういったプラスのイメージの「黒」が食品の世界にも押し寄せてきているという記事が12月3日号のタイム誌に「黒は素敵」("Black Is Beautiful")というタイトルで紹介されています。

Black Is Beautiful. An Asian culinary trend heads west as ebony ingredients begin to show up on fashionable menus

それは、最近、米国の高級レストランのシェフが黒い穀物から野菜、チキンにまで黒い食材を好んで使い始めたというのです。そして、こういった黒い食材はアジアに長い伝統があり、アジアからアメリカに入ってきているのです。

中国の紫黒米(forbidden rice)、シルキー・チキン(Silkie chicken) 、黒いニンジンなどはアジアでは血行をよくし、健康にいいということで長い間食材として愛されてきました。もちろん日本でも黒ゴマ、黒酢などは健康食品として親しまれており、最近ではハーゲン・ダッツも黒ゴマ入りのアイスクリームを発売したほどです。

【黒の魅力】

そういった黒い食材の新鮮な輝き、高級感に目をつけてニューヨークのレストランではどんどん取り入れられているようです。あるシェフは、「お客様の目をいかに引くようにするか」が大事だと言い、「ブラック・チキンがディナーを際立たせてくれるのです」と黒い食材の効用を説いているほどです。

"We focus on eye-catching presentation," says chef de cuisine Eric Hara. "Black chicken definitely intrigues diners."

使い方によっては「黒い」食材は毒にも薬にもなるほど難しいものですが、そういったリスクがまた腕の立つシェフや客の興味を引き、「黒はクール」と思わせるのかもしれません。しばらくは、この黒ブーム、食品の世界だけでなくいろいろな分野で続きそうですね。

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