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2009年12月24日

【産地に異変】

ワインの産地にも異変が広がっているようだ。

『地球温暖化の影響とみられる気候の変化で、世界各地の農作物にさまざまな異変が起きている。英イングランドでワイン用ブドウを栽培する農家は、これを歓迎すべき追い風ととらえているようだ。

イングランド南部のサリー州に約107ヘクタールの自社畑を持つデンビーズ・ワインエステートは、創業以来20年以上にわたって赤、白ワインを製造してきた。同社のクリス・ホワイト氏がCNNとのインタビューで語ったところによると、近年の温暖な気候で、収穫できるブドウは質、量ともに向上しているという。「20年前は、ここで(高級赤ワイン用の品種)ピノノワールを栽培すると言ってもまともに取り合ってもらえなかった。それが今では、ピノノワールを使って本格的なフルボディの赤ワインを作り、コンクールで本場フランスに負けないようなスパークリングワインを出品できるようになった」と、ホワイト氏は語る。

ワインの味は、ブドウに含まれる糖分や酸味成分によって変わるが、そのバランスに重要な役割を果たすのが気温だ。特に、仏ブルゴーニュ地方原産のピノノワールなどは、最適とされる気温の幅が狭く、気候の変化による影響を受けやすい。近年では、仏国内の産地で高温被害が出る一方、英国などで栽培に成功するケースが増えているようだ。

イングランドのワイン製造者で構成する業界団体EWPAによると、昨年のワイン生産は300万本を記録し、さらに2015年までに、ほぼ倍増する見通しだという。

この背景として、過去10―15年間に製造技術が大きく進歩したことを指摘する声もある。温暖化だけが要因ではないし、今後も同じ傾向が続くとは限らないとされる。

だがそれでも、「英国ワインの未来は明るい」と予告するのは、ワイン業界に関する著書を出した地質学者、リチャード・セリー氏だ。「今後30―40年間、イングランドのワイン製造は非常に良い時期を迎える」という。イングランド南部が世界最大のワイン産地となる日が、やがて来るのかもしれない。』(12月20日付 CNN.co.jp)


【良いワインの条件】

記事にあるように、近年地球温暖化の影響でワインに限らず様々な農産物に異変が起きているようだ。つい先日にはNHKの「クローズアップ現代」でみかんの栽培地の北限がどんどん上がってきており、数十年先には北海道や東北が名産地になる可能性すらあるという。今は九州や四国といった西日本が中心のみかん栽培にも気候の変化が大きな影響をもたらしているのだ。

ワインもぶどうが主原料だから、ミカンのような果物と同じ問題が生じているのだ。良いワインの条件は土壌と気候であり、特に微妙な温度変化がぶどうの品質に大きな影響を及ぼすことになる。

そんな中、ワインの産地として古くから揺るぎない地位を築いているのは、フランスやイタリア、スペインなどの国々であり、生産高の面でも群を抜いている。イギリスワインは今でもワインの世界ではマイノリティなのだ。

しかし、みかんと同じように温暖化でワインの元になるぶどうの産地が北上していけば、イギリスワインには大きなチャンスが訪れるだろう。地球温暖化や気候変動を人類にとっての脅威と声高に叫んでいるだけでは生きてゆけない。そういう逞しさがワインや農産物を作っている人たちから感じられる。

たとえ人間が破壊しようとしているとしても、新しい自然界の現実と真正面から向き合うことが先ず大事なのかもしれないとこの記事を読んで考えさせられた。みなさんはどう思われますか?  




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