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2008年03月17日
【大荒れの世界経済】
世界の経済が大荒れに荒れている。
『14日午前のニューヨーク株式市場は、金融機関の業績不安が再燃して急落し、ダウ平均株価(30種)の下げ幅は一時300ドルを超えた。
午前11時40分(日本時間15日午前0時40分)現在、前日比164・69ドル安の1万1981・05ドルで取引されている。
米証券大手ベア・スターンズに対する緊急融資の発表で、低所得者向け住宅融資サブプライムローンの焦げ付きを契機とした金融機関の損失が今後も拡大するとの不安が市場に広がり、売り注文が広がった。
外国為替市場も株式市場の急落を受けてドル売り・円買いが加速し、一時1ドル=99円56銭と、再び99円台に突入し、1995年10月以来の円高・ドル安水準となった。同時刻、前日比44銭円高・ドル安の1ドル100円16~26銭で取引されている。』 (3月15日付読売新聞)
【ドル安、原油高、金暴騰】
原油相場の上げも急激だ。年初の100ドル/バレルから3カ月足らずの間に110ドルを突破し、常軌を逸したような動きをしている。原油だけでなく商品相場全般にマネーが大量に流入しているのだ。金も、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場で、13日には中心限月4月物が取引開始直後から急伸し、史上初めて1オンス=1000ドルの大台に乗せている。
さらに不安なのはドルの動きだ。サブプライムローン問題に端を発する信用収縮→米景気後退懸念→FRBによる政策金利の大幅引き下げ→世界の資金のドル建て資産から商品・原油・外貨建て資産への逃避などの動きが加速し、為替相場の世界ではドルからユーロなど他の通貨へのシフトがますます顕著になり、ドル安が進行しているのだ。
日本円の100円突破も日本経済への信認からではなく、ドル安の進行による円高の様相が強いのだ。その証拠に日本株はずっと売られ続けている。
はっきりしてきたのは、サブプライムローン問題による金融機関の信用収縮や資金逼迫を救うためにFRBや欧州の中央銀行が市場に大量の資金を供給すればするほど、それらの資金が原油や商品市場になだれ込んでそれらの商品が暴騰し、ますます米国をはじめとする世界の景気の足を引っ張るような悪循環に陥りつつあることだ。
【長期的課題が先送り?】
今年は7月の洞爺湖サミットに向けて京都議定書以降の地球温暖化防止のための世界的な合意形成を図らなければならない重要な節目の年だ。しかし、こういうときに限って、今回の世界経済の変調のような目先の課題が差し迫ってくるのだ。
10年~20年先の課題よりも目先の課題が優先されるのはやむをえないだろう。今日の飯が食えなければ将来の話など到底できないからだ。
米国政府は資金供給や利下げや財政出動といった対症療法的な対策だけではなく、一刻も早くサブプライムローン問題の全体像を明らかにして救済すべき金融機関には公的資金を注入するといった抜本的な対策を示すときが来ている。
残念ながら、日本は日銀総裁さえ決められないように、これほどの危機が目の前に迫っているのに相変わらず「井の中の蛙」状態だ。これではますます世界から孤立し、洞爺湖サミットでの主導権どころではなくなるだろう。
それにしても僕ら一般庶民はドルの暴落、世界経済の失速といった事態に至らないことを祈るばかりだ。
世界の経済が大荒れに荒れている。

午前11時40分(日本時間15日午前0時40分)現在、前日比164・69ドル安の1万1981・05ドルで取引されている。
米証券大手ベア・スターンズに対する緊急融資の発表で、低所得者向け住宅融資サブプライムローンの焦げ付きを契機とした金融機関の損失が今後も拡大するとの不安が市場に広がり、売り注文が広がった。
外国為替市場も株式市場の急落を受けてドル売り・円買いが加速し、一時1ドル=99円56銭と、再び99円台に突入し、1995年10月以来の円高・ドル安水準となった。同時刻、前日比44銭円高・ドル安の1ドル100円16~26銭で取引されている。』 (3月15日付読売新聞)
【ドル安、原油高、金暴騰】
原油相場の上げも急激だ。年初の100ドル/バレルから3カ月足らずの間に110ドルを突破し、常軌を逸したような動きをしている。原油だけでなく商品相場全般にマネーが大量に流入しているのだ。金も、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場で、13日には中心限月4月物が取引開始直後から急伸し、史上初めて1オンス=1000ドルの大台に乗せている。
さらに不安なのはドルの動きだ。サブプライムローン問題に端を発する信用収縮→米景気後退懸念→FRBによる政策金利の大幅引き下げ→世界の資金のドル建て資産から商品・原油・外貨建て資産への逃避などの動きが加速し、為替相場の世界ではドルからユーロなど他の通貨へのシフトがますます顕著になり、ドル安が進行しているのだ。
日本円の100円突破も日本経済への信認からではなく、ドル安の進行による円高の様相が強いのだ。その証拠に日本株はずっと売られ続けている。
はっきりしてきたのは、サブプライムローン問題による金融機関の信用収縮や資金逼迫を救うためにFRBや欧州の中央銀行が市場に大量の資金を供給すればするほど、それらの資金が原油や商品市場になだれ込んでそれらの商品が暴騰し、ますます米国をはじめとする世界の景気の足を引っ張るような悪循環に陥りつつあることだ。
【長期的課題が先送り?】
今年は7月の洞爺湖サミットに向けて京都議定書以降の地球温暖化防止のための世界的な合意形成を図らなければならない重要な節目の年だ。しかし、こういうときに限って、今回の世界経済の変調のような目先の課題が差し迫ってくるのだ。
10年~20年先の課題よりも目先の課題が優先されるのはやむをえないだろう。今日の飯が食えなければ将来の話など到底できないからだ。
米国政府は資金供給や利下げや財政出動といった対症療法的な対策だけではなく、一刻も早くサブプライムローン問題の全体像を明らかにして救済すべき金融機関には公的資金を注入するといった抜本的な対策を示すときが来ている。
残念ながら、日本は日銀総裁さえ決められないように、これほどの危機が目の前に迫っているのに相変わらず「井の中の蛙」状態だ。これではますます世界から孤立し、洞爺湖サミットでの主導権どころではなくなるだろう。
それにしても僕ら一般庶民はドルの暴落、世界経済の失速といった事態に至らないことを祈るばかりだ。