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2009年06月10日

【巨額の損失】

対策を取らなければ巨額の損失は避けられないという研究結果が出ました。

『温暖化対策を取らなければ、今世紀末(2090年代)の温暖化による国内の経済的損失(年額)は、1990年時点より少なくとも延べ17兆円増加するという研究結果を、国立環境研究所など国内14機関の研究チーム「温暖化影響総合予測プロジェクト」(代表、三村信男・茨城大教授)が公表した。三村教授は「ここ5~10年のことだけを考えて対策を手控えると将来の被害が拡大する。次世代のことを考えて対策を取る必要がある」と話した。

 研究チームは、▽洪水による河川はんらん▽土砂災害▽ブナ林の減少▽砂浜喪失▽高潮▽熱中症による死亡--について、温暖化の経済的影響を分析。温室効果ガス削減対策を取って、今世紀末の気温を産業革命前比2・1度上昇、2・9度上昇にとどめる場合と、対策を取らずに3・8度上昇する場合の3ケースで比較した。

 「3・8度上昇」では、洪水被害は8・3兆円増加。また、温暖化で海面が上昇、台風の強度も今世紀末に1990年の1・3倍になると想定すると、台風の被害を受けやすい西日本の高潮による浸水被害額は7・4兆円増、被害を受ける人口は44万人増になるという。また、熱中症による死亡の経済的損失は1192億円増となった。

 一方、「2・1度上昇」に抑えた場合、洪水被害は5・1兆円増。西日本の高潮被害は5・4兆円増と、いずれも「3・8度上昇」より2兆~3兆円程度抑えられた。熱中症死亡の損失も半分以下の501億円増にとどまった。

 国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、2・1度上昇に抑えるために、先進国全体で2020年までに温室効果ガス25~40%減、2050年までに80~95%減という案を提示している。』 (5月30日付毎日新聞)


【被害は不可避】

現代人と言うのは困ったもので、何か具体的な数値で示されないとなかなか納得できないものです。気候変動、地球温暖化が一体どんな結果をもたらすのかも漠然と言葉で説明されるよりも、今回の研究結果で示されたように経済的損失額のようなものがスッと頭に入ります。

その数字の大きさには驚きますが、もっとショッキングなことがあります。それは、この研究結果では、対策を何も取らないまま気温上昇が3.8度に達する場合で、17兆円の想定ですが、世界全体の温室効果ガス排出量を大幅に削減して大気中の濃度を450ppmに安定化させた場合でも、気温上昇は1・6度にとどまるものの、洪水や土砂災害などの被害額は年間約11兆円に達し、一定の対策を進めて550ppmで安定化させた場合でも、年間約13兆円という結果になるということです。

結局、これは対策の有無にかかわらず相当の被害がもう不可避になっているということを示しているのです。

【数字では測れないもの】

そしてもっと重大なことは、これらの被害は決して今世紀末だけに突然発生すると言う意味ではないということです。今から5年、10年、20年と経つうちにも、すでに顕著になっているような世界的な気候変動の影響が直接的、間接的に日本各地でも頻発し、動植物の生態系を破壊し、人間の居住圏でも高温による被害があらゆる産業、あらゆる家庭に忍び寄ってくるであろうと予想されることです。最近問題になっている新型インフレのパンデミックのようなことも気候変動との因果関係を伴って頻発するでしょう。

巨額の数字には表れない身近な被害が、これから徐々に僕たちの生活自体を脅かしていく。このことをしっかりと頭に入れて、個人での対策を考えるとともに、気候変動に対する産業界や政府の動きを監視していく必要がありそうです。  




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