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2009年11月19日

【信じたくない現実】

不況にもかかわらず、CO2の排出量は一向に減る気配がないようです。

『国立環境研究所のグローバル・カーボン・プロジェクト国際オフィスは、2008年の人間活動に起因する二酸化炭素(CO2)排出量が前年比で2%増加、1人当たり年間1・3トンとなり過去最高に達したとする報告をまとめ、18日付の科学誌ネイチャージオサイエンス(電子版)に発表した。

 同研究所によると、エネルギー起源のCOO2排出量は1990年比で41%増加。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が予測した最悪ケースのシナリオに沿った動きをしている。また、毎年排出されるCO2のうち大気中に残る割合は平均45%、残りは森林などに吸収されているが、過去50年間でCO2の大気中の残存量が増加していることが判明。CO2排出量の増加や温暖化の影響を受け、森林などの吸収量が低下している可能性があるという。

 同研究所の山形与志樹主席研究員は「これまでの伸び率と大きく変わらないが、金融危機でエネルギー消費が減ったことを加味すれば高いといえる」と指摘。金融危機の影響が本格的に出る09年の排出量は大幅に減少する見通しだが、「世界が排出量削減に向けた努力をしないと、景気回復とともに排出は再び増加する」と警告した。』(11月18日付産経新聞)


【最悪のシナリオ】

未曾有といわれた金融危機の影響で少しはCO2の排出量も減ったのではないかと思っていたので、このニュースには驚いた。

ただ、同日付のロイター電によれば、『有識者31人が世界の政府機関や研究機関のデータなどを集積してまとめたリポート「グローバル・カーボン・プロジェクト」は、2009年の世界の二酸化炭素排出量は金融危機により前年から2.8%減少するとの予想を示した。08年は2%増、2000─07年は、年間3.5%増だった。』とも伝えているので、来年は多少減少することに少しは安堵することができたというのが正直な感想だ。

しかし、油断は禁物だ。米中はようやく温暖化防止の動きを始めたようだが、年末のCOP15で世界的な排出量削減に向けた合意が得られるまでにはまだまだ途上国と先進国の溝は埋まらないままだ。このままでは、IPCCの最悪のシナリオ、すなわち、今世紀末までに気温が最大6.4度上昇するという絶望的未来が現実のものになる可能性が少しずつ高まってきているのだ。そうなれば、人類はいうに及ばず地球上のあらゆる生命は生存の危機を迎えることになるのだ。

急激な気温上昇は21世紀に入ってから加速している。国家のエゴを捨ててすべての国々が真剣にこの危機を回避するために今動かなければ取り返しのつかないことになるだろう。
  




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