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2008年09月03日

【凍土溶解】

またしても気候変動に関する耳を覆いたくなるような分析結果が発表されました。

『北米大陸の北極圏の凍土などの土壌に、全地球の大気中の6分の1に匹敵する膨大な量の炭素(約980億トン)が存在しているとの分析を米アラスカ大などがまとめた。地球温暖化により凍土が溶解すれば、炭素が二酸化炭素(CO2)やメタンになって放出される恐れがあり、温暖化を加速させることが懸念される。24日付の英科学誌ネイチャージオサイエンス電子版に発表した。

 米アラスカ州とカナダの139地点で、凍土を深さ1メートルまで掘削し土壌中に存在する炭素量を測定した。炭素は低地や丘陵地の土壌で多く、がれきや山岳地では少なかった。平均すると、土壌1平方メートル当たり約35キロの炭素が含まれていた。この数値を、北米大陸の北極圏全体に当てはめると、炭素量は大気中に存在する炭素の約6分の1になるという。

 炭素は有機物やメタンガスなどの形で存在し、凍土が溶けると大気中の酸素などと反応して、CO2やメタンになると研究チームは指摘している。

 凍土地帯は温暖化の影響を評価する上で重要視されていたが、過去の測定は深さ40センチ程度にとどまっていた。今回判明した存在量は、従来の見積もりより6割以上も多い。

 国連の「気候変動に関する政府間パネル」は、北極圏では今後100年間で気温が6度上昇すると予測している。研究チームは「北極圏は気候変動に深刻な影響を与える」と監視を呼びかけている。』 (8月25日付毎日新聞)


【悪循環のひとつ】

巷にはいろいろな地球温暖化懐疑論の本が出ていますが、昨年2月に発表された「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の第四次報告を見れば全世界の300人にのぼる気候変動に関する専門家とその他の専門家も含めた千人以上の科学者たちが地球温暖化について、膨大な研究データをもとにそれまでの「人為的な可能性が高い」といった表現から「疑う余地がない」と結論づけており、もう懐疑論で人心を惑わす段階ではなく、あらゆる対策を実施する段階にきているのは明らかです。(懐疑論を唱える人たちは、人心を惑わすようなセンセーショナルな見出しで日本語の本を発表するのではなく、それほど確信があるなら自論を世界に発表し、堂々と今からでもIPCCに議論を持ち込むべきでしょう)

しかし、どんなに対策を取っても「もう間に合わないかもしれない」というのが正直な気持ちでもあります。その間に合わないかも知れない理由のひとつが、「ポジティブ・フィードバック」(悪循環)が始まっているかもしれないということがわかってきたからです。簡単に言うと、「雪だるま式」にひとつのきっかけが次の温暖化を招き、温暖化が加速して人間にはもうどうすることもできない事態にまですでに立ち至っているのではないかということです。

その恐るべき「ポジティブ・フィードバック」(悪循環)のひとつが先に挙げた北極圏の凍土の溶解によるCO2やメタンの大放出です。この凍土溶解によるCO2の放出はIPCCの報告書の中では考慮されていません。

【シベリアの凍土溶解も】

今回調査された北米の北極圏だけでなく、ロシアのシベリアでも凍土溶解が急速に進んでいることが最近テレビなどでも放映されていました。

日本などの木材輸入の影響でシベリアの森林伐採が進み、それまで森林にさえぎられて光が届かなかった永久凍土が解けて池になり、永久凍土に封じ込められていたメタンガスがブクブクと噴出してきているのです。そのエネルギーたるやCO2の20倍以上の温暖化を引き起こすのです。日本の木材輸入が大きな原因となっているのですが、もういまさら森林伐採を止めても「ポジティブ・フィードバック」は始まっている可能性が高いのです。

まるでインディペンデンス・デイのような大パニック映画のフィクションのような話が目の前の自分たちに迫っているというのが気候変動の恐ろしさです。最近のゲリラ豪雨や夏の異常高温にも不吉なものを感じますが、今はとにかく、事実から目をそむけずこれから始まる気候変動の影響をしっかり五感に叩き込んでいきたいと思います。

《参考》

・"Climate time bomb trapped in Arctic soil" Yahoo News dated on August 25, 2008
  




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