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2008年09月10日

【クマゼミの北上】

気候変動の影響と見られる事実が次々と明らかになりつつあります。

『ウェザーニューズがこのほどまとめた「全国一斉クマゼミ調査」の結果によると、クマゼミの生息地が北へ広がっていることが明らかになった。

 クマゼミは平地から低山地にいる6~7センチの大型のセミ。関東南部より西の地域に生息すると言われているが、ここ数年はほかの地域で目撃したというリポートが多数ユーザーから寄せられていた。

 今年8月に、クマゼミの生息地や個数、鳴く時間などについて、ユーザーとともに調査。全国から寄せられた1793件のリポートを元に生態の変化などをまとめた。

 それによると、生息エリアの北限が関東南部から、関東北部~北陸地方に変化しているという。関東圏で気温が上昇し、クマゼミの生活できる環境が北上していることが要因だと同社は見る。東京と大阪の8月の平均気温を年代別に比べると、2004~07年の東京の気温は、70年代の大阪に匹敵する熱さになっている。

 クマゼミの個数が増え、アブラゼミの個数を上回りつつあることも分かった。クマゼミがアブラゼミより多いという傾向は、東海から九州で顕著だった。

 クマゼミが鳴く時間も変わってきている。通常早朝から昼ごろにかけて鳴くが、夜に鳴いているとのリポートが多数寄せられたという。近年は夜間でも気温が高く、照明によって明るい状態が続くことなどが要因と指摘している。』(9月3日付 ITmediaニュース)


【クマゼミの北上の本当の意味】

おそらく東北の方々はこのクマゼミの北上の事実はすでに夏のクマゼミの鳴き声でうすうす感じておられたのではないでしょうか。調査したのはセミですが、急激な温度変化で他の昆虫や動物も次々と移動を余儀なくされているのだと想像できます。最近、熊やイノシシや鹿が人里に下りて人家にえさを求めてやってくるのが増えたのも気候変動に関係しているのかもしれません。

しかし、動物や昆虫なら当面は自ら動くことによって気候変化への防御をすることができますが、植物は地面に生えているため直ぐに移動することはできません。

これから気温がどんどん変わって、寒帯が亜寒帯に、温帯が亜熱帯地域に、と移動していくことは容易に想像できます。森が新しい木に生え変わるには50年はかかると言われていますので、現在のような急激な気温上昇が続けば植物はその変化についていけず、立ち枯れていくことが懸念されるでしょう。そうなれば二酸化炭素を吸収するはずの森が立ち枯れた木が微生物に分解されて二酸化炭素を排出する側になる。すなわち、ポジティブ・フィードバック(悪循環)が森林でも起こり始めるという不吉な兆候がクマゼミの北上なのです。

残念ながら、僕らにはこんな大自然の大きな動きを止めることはできませんが、クマゼミの北上に限らず今自然界で起きていることをしっかりと確認していくことが大事だと思います。

《参考》

・「“地球温暖化”の影響で『クマゼミ』の北限が北上し生息地拡大」・・・2008年9月3日付ウェザーニュースのプレス・リリース 
  




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