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2007年12月05日

【興味深い結果】

豊富な石油資源で急成長する二つの国で行われた投票でまったく異なる興味深い結果が出ました。それはロシアとベネズエラです。

先ずはロシア。プーチン大統領が「院政」体制の基盤を固めたようです。

『ロシア下院選(定数450)は、3日午後(日本時間同日夜)までに投票総数の98%まで開票が進み、プーチン大統領の与党「統一ロシア」が得票率を64・1%まで伸ばし、315議席の獲得を確実にした。これで同党は、単独で憲法改正などを提起できる定数の3分の2を大きく上回ることになった。
 野党の共産党は11・6%(57議席)。極右の自由民主党は8・2%(40議席)、公正ロシアは7・8%(38議席)となった。これにより、共産党を除く与党勢力が合わせて393議席と9割近くを占めることになった。』(12月4日付読売新聞)


次はベネズエラ。米国にもズケズケとものを言うチャベス大統領もこの投票結果にはいささか驚いたようです。

『ベネズエラで2日に実施された憲法改正の是非を問う国民投票について、中央選管は3日未明、反対票が約51%で賛成をわずかに上回り、改憲が否決されたとの暫定結果を発表した。改憲の提案者で、再選制限撤廃など自身の権限大幅強化を狙った反米左派のチャベス大統領も、敗北を認めた。
 1998年に初当選して以来、同大統領が国民から投票で直接「ノー」を突き付けられたのは初めて。
 大統領は選管発表の直後、支持者らを前に結果を受け入れると宣言。一方で、「社会主義建設の戦いは続く」「今は憲法改正はできない」と述べ、時機を見て再び改憲を目指す意向を強くにじませた。』(12月3日付時事通信)


【権力者の誤算】

プーチン大統領はもともとKGB出身だけあって、大統領職を離れた後も自分の権力を極力温存するためにあらゆる手立てを打っているのでしょう。その手堅さ・手腕は欧州諸国を舌を巻くほど見事なものです。下院選でも着実に権力基盤を固めたように見えます。

片や、他国の大統領や国王には舌鋒鋭いチャベス大統領は、自国の国民から予期せぬ「ノー」を突きつけられて慌てふためいている様はちょっとみっともない光景でした。

長い間権力の座にいると、周りの者は皆イエスマンとなって本人は知らず知らずのうちに「裸の王様」となってしまうものです。そこに思いもかけない「誤算」や「スキ」が生じる。頂点に立ったときが一番危ない。サラリーマンや経営者でも同じです。

今は磐石に見えるプーチン大統領も、ドジを踏んだチャベス大統領も所詮は人の子です。権力に固執すればするほどいづれ自ら墓穴を掘ることになるでしょう。二人の大統領の今後は見ものですね。  



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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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