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2013年05月30日

【懲りない面々】

またしても3/11前と何も変わらない連中が大衆を騙しにかかっています。

『【松浦新】電力会社や原発メーカーのトップらでつくる「エネルギー・原子力政策懇談会」(会長・有馬朗人元文部相)が2月に安倍晋三首相に渡した「緊急提言」づくりに経済産業省資源エネルギー庁がかかわり、手助けしていたことがわかった。提言は原発再稼働や輸出推進を求め、原子力規制委員会の規制基準や活断層評価を批判している。民間の提言を使い、経産省が原発を動かしやすい環境づくりに動いている。

 提言は「責任ある原子力政策の再構築」と題し、有馬会長を発起人とする有志名で出した。有志に電力会社トップはいないが、日立製作所など原発メーカーや大手商社のトップ、元経産次官の望月晴文氏(日立製作所社外取締役)ら29人が名を連ねる。

 A4用紙5枚の提言は原発規制のあり方に約4割を割き、規制委に対して「最高水準の英知と最大限の情報を活用した検討が実現していない」と批判した。そのうえで「原発再稼働を図るべきだ」などと求めた。』(5月19日付朝日新聞)


【国破れて山河あり】

この人間たちの際限なき悪だくみには本当にあきれてしまいます。昨日見ていたニュースステーションでたまたまこの記事のことが取り上げられていました。記者からマイクを向けられた有馬朗人氏や懇談会の事務局をしていたと言われる元新聞社の部長たちは、提言書は自分たちも書いたとだけ言い張って逃げ回っていました。肩書は一流でも人間は最低です。記者たちの追及も手ぬるいのですが、それでも有馬朗人氏たちの表情には胡散臭いものを感じるに十分なものがありました。映像の威力というのはすごいものです。

テレビ朝日が伝えるように提言書の電子データが経産省のものだとすれば、原発を復活したい経産省が民間団体という隠れ蓑を使って猿芝居を演じているということでしょう。えげつないの一言です。こんな人間たちが原子力に関わっている限り、福島第一原発事故の教訓はまったく生かされず、今度は間違いなく国家崩壊の瀬戸際に追い詰められるでしょう。僕らや子どもたちの人生がこんな奴らのために台無しになるのではと思うと怒りでハラワタが煮えくりかえるような思いです。この「エネルギー・原子力政策懇談会」なる怪しげな民間団体に名を連ねる連中の名前の一部をここに刻んでおきたいと思います。それと同時にこの団体の背後にもっと汚い経産省の連中がいることを忘れないようにしたいと思います。

「エネルギー・原子力政策懇談会」の29人のメンバーリストの一部

会長 有馬朗人  元文部相
座長 今井 敬  原子力産業協会会長、新日鉄
座長代理 望月 晴文 元経産省次官
 
槍田松瑩(三井物産)、岡素之(住友商事)、勝俣宣夫(丸紅)、川村隆(日立製作所)、北村秀夫(東芝)、小林栄三(伊藤忠商事)、佐藤育男(日本製鋼所)、島田昌幸(テレビ東京)、佃和夫(三菱重工業)、中村邦夫(パナソニック)

≪参考≫

・「政府に原子力を提言した懇談会、推進派によるロビー活動の思惑」(2013年3月13日、石田雅也・スマートジャパン)
  



2013年05月20日

【原子力ムラの提言】

福島第一原発の核惨事も大多数の国民の声を無視して原発を動かそうとしています。

『【松浦新】電力会社や原発メーカーのトップらでつくる「エネルギー・原子力政策懇談会」(会長・有馬朗人元文部相)が2月に安倍晋三首相に渡した「緊急提言」づくりに経済産業省資源エネルギー庁がかかわり、手助けしていたことがわかった。提言は原発再稼働や輸出推進を求め、原子力規制委員会の規制基準や活断層評価を批判している。民間の提言を使い、経産省が原発を動かしやすい環境づくりに動いている。

 提言は「責任ある原子力政策の再構築」と題し、有馬会長を発起人とする有志名で出した。有志に電力会社トップはいないが、日立製作所など原発メーカーや大手商社のトップ、元経産次官の望月晴文氏(日立製作所社外取締役)ら29人が名を連ねる。

 A4用紙5枚の提言は原発規制のあり方に約4割を割き、規制委に対して「最高水準の英知と最大限の情報を活用した検討が実現していない」と批判した。そのうえで「原発再稼働を図るべきだ」などと求めた。』(5月19日付朝日新聞)

【国民よりも国家よりも原子力】

福島第一原発事故の事故原因も特定できない現在の状況で、原発再稼働や原発輸出を堂々と提言し、さらなる原発事故による国家の壊滅的な被害の招来などありえないとタカをくくって自分たちの利益だけを追求していこうとする原発メーカーや大手商社などの原子力産業界、そしてそれを後押しする経産省。こんな無責任な連中が「責任ある原子力政策の再構築」?ちゃんちゃらおかしいと思うのは僕だけでしょうか?一体いつまで、一体どこまで国民の命をもてあそべば気が済むのでしょうか。

現在の原子力規制委員会の原発規制の在り方には多くの問題があるものの、少なくとも現時点では政治的圧力や原子力メーカーなどの圧力に屈することなく、敦賀原発の活断層評価や「もんじゅ」の運転禁止などを公表し、国民の安全を守る側に立とうとしている努力の跡は見れるのではないでしょうか。

今の規制委さえも「事業者の虜」になり下がってしまえば、次なる致命的な原子力事故の可能性はますます大きくなり、僕たち市民は絶望の淵に立たされることは間違いないでしょう。フクイチまでの数々の原子力政策の過ちをこれ以上繰り返すなと叫びたいと思うのは僕だけでしょうか。  



2013年05月15日

【遅れたものの】

当初予定より時間がかかったものの、最終的な報告書が22日にも発表される予定です。

『日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県敦賀市、116万キロワット)の直下の断層について、原子力規制委員会の調査団が活断層と認定することが分かった。15日の会合で、この内容を盛り込んだ報告書をまとめる。規制委は22日にも定例会で認定を了承する見通し。

 国は活断層の真上に原子炉建屋などの重要施設を建てることを認めていない。原電が活断層を否定する新たな証拠を出せない限り、再稼働は不可能となり、廃炉を迫られる可能性がある。原子力を専業とする原電の経営に大きな影響を与えそうだ。

 調査団は昨年12月、2号機の原子炉建屋直下を通る断層「D-1破砕帯」について「活断層の可能性が高い」との見解で一致。だが、原電は「議論が一方的だ」と反発し、報告書のとりまとめ作業は長期化した。この間、調査団は他の専門家からも意見を聞き、今回の結論に至った。

 報告書案によると、同原発は敷地内に活断層「浦底(うらそこ)断層」が走り、D-1破砕帯はそこから枝分かれするように延びている。「至近距離にある浦底断層と同時に動き、直上の重要施設に影響を与える恐れがある」と結論づけた。

 これに対し、原電は「活断層ではない」と反論。6月末までに終える独自の追加調査の結果が得られるまで結論を出さないよう規制委に求めている。一方、規制委は「現時点でのとりまとめであり、活断層の可能性を否定する新データがあれば、再検討する」としている。

 原電の原発をめぐっては、敦賀1号機(同、35.7万キロワット)は運転開始から43年が経過。改正原子炉等規制法は、原発の運転を原則40年に制限しており、最長20年の延長要件を満たさなければ、廃炉となる可能性がある。東海第2原発(110万キロワット、茨城県東海村)も、地元から再稼働への反発が強い。

 2号機をめぐっては、2010年に旧経済産業省原子力安全・保安院の専門家会合で、敷地内の破砕帯が浦底断層と連動して動く可能性が指摘された。東日本大震災などを受け、保安院は11年11月に原電に調査を指示。昨年4月の現地調査で活断層の疑いが浮上した。【岡田英】』(5月14日付毎日新聞)


【せめぎ合い】

今、原子力をめぐるせめぎ合いがさまざまなレベル、さまざまな地域で起こっています。ひとつは今回の記事にある電力業界と原子力規制委のせめぎ合い。敦賀原発の活断層問題は科学的根拠というごまかしがきかないデータによって、日本原電側が土俵際に追い詰められています。いったん活断層が大きく動けば日本国、ひいては世界を破局に追い込む可能性のある活断層上の原発を止めなければならないのは当然のことです。一電力会社や日本の電力業界が生き残ればいいという問題ではありません。どうしても経営破たんを避けたければ、電力業界なり政府がしっかりと破たんの対策を立てればいいことです。次の原発事故が敦賀で起これば電力会社の破たんでは済まないことはフクイチ事故が証明しました。

同じような原子力の安全にかかわるせめぎ合いは浜岡原発でも起きています。ここでは浜岡原発の周辺自治体と中部電力と電力業界のせめぎ合いです。昨日の新聞報道によれば、浜岡原発の半径30キロ圏内の緊急防護措置区域(UPZ)の11市町のうち、8首長が現段階では再稼働を容認しない考えを示したとのことです。8首長のうち、牧之原市長ら4人は、国が安全性を確認しても再稼働に反対すると明言しました。牧之原市の西原茂樹市長は「東海地震の想定震源域であり、周辺の人口、産業集積が大きい」として「永久停止」を主張し、菊川、袋井、磐田、藤枝4市長は「使用済み核燃料の処理方法確立が前提条件」と高いハードルを突き付けたとのこと。当然だと思います。中部電力は22メートルもの防波壁で津波を防ぐ対策をしているとのことですが、問題は津波だけではなく原子力を支える日本のシステムそのものにあり3/11後も何も変わっていないことに鑑みれば、到底再稼働など承認できる状況ではありません。

【政府と自民党】

なぜ50基もの原発が2年以上たっても再稼働できないか。それはすなわちフクイチの事故原因も定かではなく、その後の事故収束作業も遅々として進まない中で、原子力を安全に管理・運営する日本のシステムそのものが依然として信頼に足るものではないと多くの国民、そして海外においても懸念されているからです。

少数の先鋭的な反原発勢力が反対しているからと政府や電力業界や大手メディアは批判しますが、自分たちの都合のいいように問題を矮小化しているだけです。

政府・自民党は原発輸出は再稼働に前のめりになっていますが、この国民や海外の人々に対し、日本の原子力の維持・管理能力に対する明快な回答を示せない限り、ごり押しをすればするほど自分たちが窮地に追い込まれるだけでなく、日本という国家そのものの存立を脅かすことになっていくでしょう。心すべきだと思うのは僕だけでしょうか?

  



2013年05月14日

【デタラメもんじゅ】

まあ、よくぞここまでのデタラメを許してきたものかとあきれるとともに、致命的な事故が今まで起きなかったのは単なる偶然だったような気がします。

『多数の機器で点検時期の超過が見つかった日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、原子力規制委員会は13日までに、未点検機器の整備などが完了するまで、運転再開に向けた準備を進めないよう指示する方針を固めた。近く具体的な指示内容を決めるが、原子力機構が目指している年度内の運転再開は、ほぼ不可能になった。
 長期間運転を停止しているもんじゅでは昨年11月、1万件近い機器について点検間隔の延長手続きを行わないまま、実施を遅らせていたことが発覚。規制委は今年2月、立ち入り検査などを行って調査してきた。
 調査の結果、規制委は原子力機構の管理体制などに問題があることを重視。未点検機器が残っていることなどから、年度内の運転再開に向けた準備作業の継続を当面の間認めない方針だ。
 原子炉等規制法は、技術的基準に適合しない原子炉施設に対し、規制委が使用停止命令を出すことができるとしているが、規制委によると、使用前検査の段階にあるもんじゅへの適用は難しいという。』(5月13日付時事通信)


【政治のデタラメが続く中】

「もんじゅ」のデタラメはかろうじて原子力規制委員会がストップしたものの、原子力に関わる政治の世界は、もう時計の針を3/11以前に逆戻りさせる動きが加速しています。先日中近東の歴訪をした安倍首相はUAEやトルコと原子力協定を結び、今度は東欧諸国に行って原子力輸出にさらに拍車をかけようとしています。安倍首相のバックでは東芝や三菱重工業といった原子力産業が経産省とともに猛烈な圧力をかけているのでしょうが、安倍首相自身と自民党の原子力を何が何でも推進していこうとする無茶苦茶な野心が、3/11以前よりも無定見な原子力推進を可能にしていることは間違いありません。フクイチ事故のとき野党だった彼ら自民党は真の意味でフクイチ事故の収拾に体を張って取り組んでいないことが、以前にも増して原子力の危険性に音痴で無知にしていると僕は思っています。バカは死んでも直らないでしょう。

アベノミクスによる一時的な経済回復に騙されて、多くの日本人は原子力からの撤退の道がますます閉ざされて次の致命的な大事故による国家崩壊という取り返しのつかない事態を招くことを肝に銘じなくてはなりません。自民党政権による憲法改正の動きと、猛烈な原子力回帰への動きは連動しています。

唯一の救いは、まだまだ多くの市民がフクイチの事故による原子力への不信感を抱いていること、そして原子力規制委が「意外に」がんぱって今回の「もんじゅ」の運転再開不許可や活断層に対する厳しい姿勢などで自民党政権が考えるほど簡単に原発の再稼働や原子力推進への回帰が出来そうにないことです。状況は脱原発を目指す僕たち市民には極めて厳しいですが、めげずに少しずつでも前に進めていければと思います。  



2013年05月07日

【石炭火力を使え】

政府が石炭火力の見直しに舵を切りました。

「政府が石炭火力発電所の新増設推進にかじを切った。新増設に必要な環境影響評価(アセスメント)の審査期間を現行の3年から、新増設は2年強に、建て替えは1年強にそれぞれ短縮する新基準を先月26日に発表。原発長期停止に伴う火力燃料費の増加が電気料金を上昇させる中、発電単価が安い石炭火力の新増設をやりやすくするのが狙いだ。しかし、原発再稼働の可能性もある中、数年かかる建設計画は立てにくく、1000億円超の建設コストもネックになっている。新増設が進むかは未知数だ。【浜中慎哉】
 「環境アセスがわかりやすくなり、大変ありがたい」。東京電力の広瀬直己社長は4月30日の記者会見で、アセス新基準を歓迎した。

 石炭火力のメリットは、1キロワット時当たり約4円という発電単価の安さだ。

 東日本大震災以降、電力各社は液化天然ガス(LNG)火力と石油火力を拡大させたが、LNGの発電単価は石炭の2倍超の11円、石油は4倍の16円と高く、電力会社の経営を圧迫。13年3月期連結決算は、北陸と沖縄を除く大手8社が最終赤字を計上した。

 LNGや石油の比率を落とし、石炭を増やせば、燃料費を削減できる。東電は大型原発2基分に相当する260万キロワットの電力を他社から調達するための入札を実施中だが、調達分の燃料がすべて石炭になれば、すべて石油の場合に比べ、燃料費は年間約1750億円安くなる。

 新基準では、運転中の最新鋭の石炭火力以上の環境整備を求めており、基準となるのが、Jパワー(電源開発)の磯子発電所(横浜市)。従来の火力発電所と比べ、二酸化炭素(CO2)排出量は2割カットでき、酸性雨の原因となる硫黄酸化物も95%以上除去可能だ。仮に米国と中国とインドの全ての石炭火力発電所を磯子並みの施設にすれば、日本の年間排出量より多い14億トンものCO2排出量を削減できるほど。日本が誇る高性能技術は、環境ニーズが高まるアジア新興国などへのインフラ輸出で需要が見込める。

 電力会社にとっては、すでに確立した「磯子並み」の環境性能を備えればいいという条件は「高くないハードル」(電力大手)。経済産業省幹部は「現在のLNG頼みは安定に欠ける。将来は石炭とLNGが同等の規模になっていくのが理想」と話し、今後、他の大手電力や独立発電事業者(IPP)などで、新増設の動きが活発化することを期待する。」(5月6日付毎日新聞)


【突然死する原発は無用の長物】

アメリカで急速に進むシェールガス革命が、2年前に起きた福島第一原発事故による原子力の見直し機運と相まって、世界のエネルギー地図を塗り替えつつありますが、もうひとつエネルギーについて忘れてはならないのが高効率の石炭火力発電です。この記事にもあるとおり、日本の最新鋭の火力発電設備は1キロワット時当たり約4円という発電単価の安さとともに、従来の火力発電所と比べ、二酸化炭素(CO2)排出量は2割カットでき、酸性雨の原因となる硫黄酸化物も95%以上除去可能となるという一石三鳥の発電方式なのです。

それに比べて原子力発電は日本ではもはや電力会社のお荷物以外の何物でもありません。なぜなら規制委の新しい安全基準をクリアするために膨大な安全コストをかけなければならないこと、そして再稼働しなければ不良債権化して電力会社を債務超過、さらには破たんへと追い込む可能性があるからです。
そして忘れてはならないのは、一旦事故を起こせばフクイチのように連鎖的に隣接する原発の稼働も危うくなり、すべての原発を止めなければならなくなる巨大なリスクを抱えていることです。

それでも原発を温存しようとする安倍自民党政権や原子力ムラの狂気ぶりはあきれるばかりですが、政府には石炭火力によるエネルギーの選択肢の多様化に舵を切ることで少しはリスクを減らす知恵が残っているようです。今のままでは次の原子力巨大事故はまた起こる、それを回避するためにも石炭火力をはじめとする原子力以外のエネルギーの利用、そして原発の不良債権化による電力会社の経営危機を回避するための方策を早急に国民の前に提示すべきだと思うのは僕だけでしょうか?  



2013年05月01日

【休日・祭日は休刊日】

いつもお読みいただいている読者の方、ありがとうございます。

勝手な都合で恐縮なのですが、休日・祭日は休刊日にさせていただいてじっくりと週日にいい記事を載せたいと思います。

写真は立花山の樹齢300年にもなるクスノキの原生林です。しばし、心が洗われるような森林浴に浸れる空間です。

みなさんも一度行ってみませんか?

《参考》・・・あと数枚、クスノキの写真を旅行記にアップしています。


・「近場の穴場-都市近郊にある原生林」(luckymentaiさんの旅行ブログ)

  



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luckymentai
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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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