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2009年01月30日

【オバマ効果】

オバマ新大統領のことなら今は何でも話題になるようです。

『ホワイトハウスの新しい「顔」となったロバート・ギブス大統領報道官(37)は22日、初めての記者会見を開き、オバマ大統領がホワイトハウスでも、多機能型携帯電話「ブラックベリー」を手放さないことなど、大統領の新生活の一端を明らかにした。
 オバマ氏は選挙期間中も「ブラックベリー」を愛用。ただ、機密保持の面で懸念され、顧問弁護士やシークレットサービスは使用継続に反対していたとされる。大統領就任後、手放すかどうか注目されていた。
 報道官によると、情報保護措置を強化した上で、ごく少数の親しい友人や上級スタッフらに限って、連絡を取り合っている。ただ、メールは大統領記録法に基づき、公的記録として保存されるという。
 このほか、大統領はホワイトハウスの広さに戸惑ったこともあったが、「昨日は家族と食事をし、新生活を楽しんでいる」と説明した。
 ギブス報道官は、大統領選ではオバマ陣営の広報戦略を担い、報道対応に手慣れている。会見では、約50分にわたる矢継ぎ早の質問を笑顔でそつなくこなした。会見には報道関係者100人以上が詰めかけた。』 (1月23日付時事通信)


【ブラックベリーって何?】

それにしても「ブラックベリー」って何だろうと先ずは思われた方も多いのではないでしょうか。ブラックベリーはカナダ移動通信機器大手リサーチ・イン・モーション(RIM)が販売する携帯電話のヒット商品です。海外の週刊誌などを見ると、よく写真付きの広告が載っています。日本ではまだ普通の携帯電話と比べると普及率は2%程度と言われるiPhoneなどの多機能型携帯電話ですが、NTTドコモがこの春にも日本でも発売を計画しているようです。

オバマ大統領はずいぶん以前からこのブラックベリーで友人とのやり取りなどをしているそうですが、大統領となると今までみたいに気軽にいうわけにはいかないようですね。

それにしても、世界一有名になったオバマ氏に無料で宣伝してもらえるブラックベリーのメーカーやリサーチ・イン・モーション(RIM)はウハウハでしょうね。それもそのはず、ニューヨークタイムズ紙によると、もし大統領が民間人だった場合には広告出演料は2500万~5000万ドル(約23億~45億円)以上に上るのではないかと書いてありました。すごい。

  



2009年01月29日

【新聞無料】

若者の新聞離れに悩むフランスが苦肉の策を発表しました。

『フランスのサルコジ大統領は23日、18歳の国民全員に1年間、日刊紙を無料配達する方針を発表した。若者の新聞離れ防止と、経営悪化が続くメディア支援策の一環。各新聞社が新聞を無料で提供し、配達費は政府が負担する。対象者は好きな日刊紙を選べる。

 フランスでは18歳が成人年齢。大統領は「新聞を読む習慣は若いうちに身につけるべきだ」と述べた。仏政府はこのほかメディア支援として3年間で計6億ユーロ(約690億円)を投じる。

 フランスの新聞業界は印刷・配達経費が割高なことなどから慢性的な赤字で、新聞発行部数も全紙合わせて約800万部と英国の半分程度にとどまる。』(1月24日付毎日新聞)


【果たして有効?】

日本でも若者の紙の新聞離れは相当進んでいると言われています。確かに自分の周りの10代~20代の若者は、新聞を購読せずに「ヤフーニュース」や「グーグルニュース」で済ませているという話をよく耳にします。これだけ無料の情報がインターネットから自由自在に取れるのであれば、お金を払ってまで新聞を購読するこというのが馬鹿馬鹿しいと思う人が増えるのは当然なのかも知れません。

新聞を紙で読む必要性を感じなくなっているのは何も若者だけではないような気がします。中高年である僕たちは、ただ紙のほうが「まだ読んだ気がする」とか「購読料が月4千円くらいなら」とか、新聞についてくるチラシ広告が見たいとか、どうでもいい理由で惰性で継続している人が多いのではないでしょうか。

そういう現状からすると、果たしてサルコジ大統領が採った新聞救済策は有効に働くのでしょうか?

【新しい発想が必要】

僕は有効ではないと見ています。単に若者に無料で新聞購読をさせても、それはメディアのあり方やインターネットの普及度合いを見据えた上での解決策ではないため、若者の新聞離れ防止にも、経営悪化が続くメディア救済にもつながらないでしょう。

根本的な社会の変革が起きているのに、それを無視して精神論で解決しようとしても無理です。こういった類の愚策はどこの国にもあるものです。

フランスの新聞メディアは、今までの紙の新聞購読システムに代わる新しい新聞のあり方を真剣に考えて実行するべきでしょう。大統領に頼っていては、結局は手遅れになってしまうのではないでしょうか。

日本の新聞も他山の石にすべきだと思いますがどうでしょうか。

  



2009年01月28日

【相談殺到】

農林漁業への就職希望が殺到しているそうです。

『雇用情勢が悪化する中、農林漁業への就職を希望する人が急増している。農林水産省や関連団体が、派遣切りなどの雇用問題に対応するため08年12月24日に設けた窓口への相談件数は、20日までで3000件を突破した。後継者不足に悩む農林漁業にとっては、不況の深刻化が思わぬ「追い風」となっている形で、この機会に人材を確保しておこうという農業法人や林業組合などからの求人も1900件近くに達している。

 農水省は雇用問題への緊急対策として、本省や全国7カ所の地方農政局、39カ所の農政事務所などのほか、都道府県や関係団体なども常設の窓口を設置し、就労希望者を対象に相談会などを開いている。同省の集計では、これらの窓口に20日までに寄せられた相談件数は計3149件で、希望職種は林業が最多で農業、漁業の順という。求人は林業855件、農業837件、漁業195件の計1887件に上る。』(1月24日付毎日新聞)


【厳しい雇用情勢】

それにしても、現下の雇用情勢の厳しさがこんなところにまで深く影響しているのだと思うと、本当にびっくりさせられますね。

この新聞報道によれば、これまでに23の農業法人に就職が決まった47人は、すべて家電メーカーで「派遣切り」に遭った人など失業者だったということです。また、昨年末に100人規模で求人した日本養豚生産者協議会によると、今月23日までに応募した88人の2割近くが派遣を打ち切られた人だとのこと。

さらには、大阪市で9、10日に開かれた全国森林組合連合会の相談会には、昨年より8割多い1254人が詰めかけ、その中には、農林業に縁の薄い文系学生の就労希望者も多く含まれているそうです。

昨年末からテレビなどで連日報道されている派遣社員の解雇や大学生の厳しい就職事情の波紋が、思わぬ形で農林漁業の求人難にプラスに働いているのです。

【逆境をチャンスに】

「100年に一度と言われる」金融危機がもたらした世界同時不況。もうどうしようもないと思えば、先は見えなくなるばかりです。

こんなときこそ、逆境をチャンスに変える気持ちを持ってひとりひとりが前向きに対応していくしかありません。

それは「派遣切り」で職を失った人にとっても、新たな道を農林漁業に求めていくという別の活路を見出すというチャンスなのかも知れないのです。後継者難に悩む日本農業の活路にもなっていく可能性を秘めているかも知れません。

ただ、ひとつだけ注意しないといけないのは、雇用情勢が悪化する中、農林漁業への就職を希望する人が急増しているからといって、農水省や政治家は、それを隠れ蓑にして、農林業の将来のあるべき姿を国民の前に一刻も早く示すことなく、天下りや無駄な役所仕事を悠然と続けてもらっては困ると言うことです。改革すべきことは山ほどあるはずだから。

みなさんはどう思われますか?

《参考》

・「全国新規就農相談センター」ホームページ
  



2009年01月27日

【打ち上げ成功】

さまざまな夢と希望を乗せた人工衛星8個を積んだ民間ロケットが宇宙に飛び出した。

『三菱重工業は23日午後0時54分、温室効果ガスを専門に監視する世界初の衛星「いぶき」など計8衛星を積んだH2Aロケット15号機を、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げた。

 いぶきは16分後に切り離され、予定の軌道に投入された。H2Aの打ち上げ成功は9回連続。衛星8基の同時打ち上げは過去最多となる。

 宇宙航空研究開発機構と環境省が共同開発した「いぶき」は、地球全体の大気中の二酸化炭素をきめ細かく観測する。二酸化炭素の次に強い温室効果を持つメタンガスも観測でき、温暖化の進行を見極める研究などに役立つと期待される。打ち上げ費用も含めた総事業費は346億円。』(1月23日付読売新聞)


【町工場再生の切り札?】

打ち上げられた人工衛星8個のうちの1つは大阪の町工場の「希望の星」だ。その名も「まいど1号」。大阪らしい名前だ。その人工衛星を作ったのは、中小企業の町として全国的に知られている大阪府東大阪市の町工場のおっちゃんたちだ。

そのプロジェクトの中心人物は同市の航空機部品メーカー、アオキの社長、青木豊彦さん(63)だった。青木さんは、お父さんから引き継いだ鉄工所を米ボーイング社認定のメーカーに育て上げたプライドで、地元の商工会議所幹部の要請に応えて平成12年に立ち上がったのだ。

 もともと小さな町工場がひしめく東大阪市は、その当時から後継者難や不況の中でもがき苦しんでいた。その苦境から抜け出す起爆剤として、個性豊かな技術集団である町工場が力をあわせて、人工衛星プロジェクトを始めたのだ。それがこの大不況の中で打ち上げられたことの意味は大きい。

【希望が人を変える】

どんなに苦境に喘いでいても、どんなにどん底の生活をしていても、人間は希望や夢があればそれに耐えられる。1月20日のオバマ大統領の就任式を見るために集まった200万人といわれる多種多様な人種のアメリカ人たち。オバマ氏の口から出てくるのは、待ち受ける困難や危機の重さを強調する言葉ばかりなのに、人々はオバマ氏に希望と夢を託して明るい表情で新しい大統領にエールを送っていた。人間とはそういうものだ。

ただ、町工場のおっちゃんたちのプロジェクトがオバマ氏に対する期待と違うのは、これからできるかどうか定かではない政治家の言葉と、確実に自分たちの力で現場から這い上がって夢を実現しようとしている人たちの違いだ。

どちらが凄いか、どちらが本物か、誰の目にもあきらかだろう。日本人はアメリカよりも凄いのだ。そう思わせる町工場のおっちゃんたちの人工衛星のニュースだった。みなさんはどう思いますか?


  



2009年01月26日

【新たな温暖化の兆候?】

南極でも気温が上昇していることが明らかになりました。

 『「唯一温暖化していない大陸」と言われる南極も気温が上昇傾向にあることが、米ワシントン大などの分析で初めて分かった。過去50年間は、10年に約0.12度のペースで上昇している。地球の気温は100年間で0.74度上昇したが「それに匹敵する水準」と結論づけている。22日付の英科学誌ネイチャーに発表した。

 南極大陸は他の大陸から遠いうえ、日本列島の30倍以上広く、過酷な自然環境に阻まれて観測が難しい。北極圏より温暖化の影響を受けにくいと考えられ、国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は07年の報告書で「南極以外の大陸は温暖化している」とし「氷床の大規模な融解は起こらない」と指摘した。

 研究チームは過去25年間の衛星観測データと、昭和基地など42地点の過去約50年間の記録を使った。両者を比較・補完し、57~06年の南極の平均気温を算出した。

 その結果、南極の西側では10年に0.17度ずつ上昇し、冬~春(6~11月)に限ると約0.5度も高くなっていた。大陸全体では10年に0.12度の上昇率だった。研究チームは二酸化炭素の増加が原因と指摘し、「オゾンホールが縮小して(温室効果のある)オゾン層が回復すると、温暖化はさらに加速する」と予測した。』(1月22日付毎日新聞)


【着実に進む温暖化】

先週の金曜日から日曜日にかけて、福岡でも10センチ近い積雪を記録しました。特に土曜日には日中の温度が1度くらいしかなかった上に、風も強く体感温度はもっと低かったようです。これほどの雪が降ると、素人の僕たちは「本当に温暖化は進んでいるのだろうか?」と思ってしまいます。

※写真は福岡市の中心、天神

でも、地球温暖化というと誤解を招きがちですが、気候変動のメカニズムはグローバルなので、北極圏などでの急速な気温上昇が進む過程で海流や偏西風などに大きな変化が起こり、局所的には寒冷化が進行したり、世界各地で様々な変動を繰り返しながら地球全体の気温が上昇していくと考えたほうがわかりやすいのかもしれません。

大事なことは、日々の平穏に見える気候の変化の中にも、着実に気候変動、あるいは地球温暖化が進行していることを忘れてはいけないということだと思います。
  



2009年01月23日

【鍋料理が温暖化防止?】

温暖化防止策にもいろいろな考え方があるようですね。

『冬場に取り組む地球温暖化防止策“ウォームビズ”には鍋料理がもってこい-。南海放送(松山市、河田正道社長)は19日、愛媛特産の牛乳やブタ肉、みかんなどを使った創作鍋料理「雪みかん鍋」を発表した。2月1日、同市のいよてつ高島屋のスカイドームで行われる催し「地球にEcoしょ!まつり」で振る舞われる。

 同社は会社をあげて地球温暖化防止対策に取り組んでおり、創作鍋の発表もその一環として企画した。

 雪みかん鍋は、牛乳と鶏ガラでスープを作り、具材に、みかん果汁と白玉粉を混ぜた団子、サトイモ、ホウレンソウ、豚肉を入れた料理。「家庭で簡単に作れて、老若男女に好まれるものを」と、道後温泉の老舗旅館「ふなや」の和食料理長の久保田昌司さんと、同市在住で野菜ソムリエの近藤路子さんが考案した。

 この日記者会見に臨んだ人気パーソナルティー、やのひろみさんも「鍋料理は1つの部屋で複数の人が食べるので節電になり、暖房にもつながります。ラジオでもどんどん普及を呼びかけていきたい」と話した。

 イベントでは300食分の鍋が準備されるほか、市内の幼稚園や保育所で実施している地球温暖化防止の取り組みなども発表される。』(1月19日付産経新聞)


【ユニークで明るい試み】

松山と言えば、秋にもNHKで放映される「坂の上の雲」の主人公、秋山好古・真之兄弟の故郷、そして松山城や道後温泉などが直ぐ頭に浮かんできます。歴史もあるけれどユニークな人材やユニークな発想も豊かなのでしょうか、そんなことを考えながらこのニュースを読んでみました。

地球温暖化問題は、人類の喉元に突きつけられた、凡人の僕たちにはどちらかというと重すぎて耐えられなくなるような難題です。それは有効な手立てが取られなければ、あと10年か20年そこらで僕たちの子供たちや孫たちの未来が、とてつもなく苦しく厳しいものになる可能性があるという厳しい課題です。

そんな雰囲気を少しでも和らげて、できることから明るくやっていこうという「鍋料理で温暖化防止」というアイデア、ほんとに効果があるのかどうかはやや疑わしい気もしますが、先ず明るくやってみようという松山の人たちの心意気に惚れました。南海放送さん、やりますね。みなさんはどう思われますか?
  



2009年01月22日

【米国のエネルギー事情】

昨年9月に深刻化した金融危機が実体経済にまで深刻な影響を及ぼしている米国。その血液ともいえるエネルギー源はもちろん石油。金融危機の勃発以降、急速に石油の値段は下がり、何もかもが悪化していく中、資源価格の下落にだけはほっと一息ついているという状況だ。

でも、それはあくまでも短期的な話。いづれ新規の油田開発などが進んでいない現状では、世界的な景気回復の芽が出てくれば早晩石油価格は再び上昇基調に戻っていくだろう。

ではどうするか。その問題解決策のひとつとしてここ数年躍り出てきているのが原子力エネルギーだ。スリーマイル島の事故以来新規の建設が40年近くストップしていた米国で、35基の新規原発建設が計画段階にあるのだ。

【原子力の出番?】

まさに原発ルネッサンスと呼ばれる所以だろう。その理由は、石炭や石油と違いCO2を排出せずクリーンだというものだ。しかし、12月31日のウェブ版タイム誌の記事「原子力再登板-依然としてエネルギーの万能薬にはなりえない?」 ("Nuclear's Comeback : Still No Energy Panacea" dated on Dec. 31, 2008, TIME)が指摘するとおり、新規の原発計画は今猛烈なコスト高に喘いでいるのだ。

Proponents tout atomic energy as a clean, carbon-free alternative to coal and oil. But shy-high costs and uncertain financing could sink nukes again

原子力には表面的には追い風ばかりが目立つ。米議会にもかつてのような反原発派はみられなくなったし、米国のエネルギー需要も2030年まで3割も増加するという見通しもあるし、なによりCO2を直接排出しないので地球温暖化に役立つという主張もあるのだ。

しかし、その原子力エネルギーに暗雲が立ちはじめているというのだ。それは開発のコスト。以前から高いといわれていたが、非常に高いどころか、メチャクチヤに高いとわかってきたのだ。

It turns out that new plants would be not just extremely expensive but spectacularly expensive.

マケイン氏の主張するように2030年までに45の原発を新設すると、1兆ドル以上ものコストがかかるという。しかも、それすらこれから廃炉を迎える原発の代替にも間に合わないのだ。

こんな状況を見て、ウォールストリートの機関投資家たちは原発への投資にすでにそっぽを向いている。

【即効薬はない?】

さらに悪いことに、原発ルネッサンスは地球温暖化防止にも当面役立たない。なぜなら原発は建設までのリードタイムが長く、米国で最初に新規原発が稼動するのは2016年以降であり、ここ10年のCO2削減が勝負と言われる地球温暖化防止対策にも全く間に合わないのだ。

ではどうするか? 風力などの自然エネルギーの大幅増強、CO2の排出が少ない石炭や天然ガスの活用法の開発なども即効性は期待できない。最後はやはり需要の抑制と既存のエネルギーの効率的な活用しかないのかもしれない。

The key will be reducing demand through energy efficiency and conservation.

原子力のコスト問題が僕たちに突きつけているのは、いかに需要を減らし、効率的に今ある資源を活用するかという至極当然な命題なのだ。しかし、限られた時間の中では、そこにしか僕たちの未来はない。そして誰にでも始められる解決策でもあるのだ。

  


2009年01月21日

【サンゴの危機】

オーストラリアのさんご礁に大きな異変が見つかったとのニュースが目に留まりました。

『世界最大のさんご礁であるオーストラリアのグレートバリアリーフで、1990年以降のサンゴの成長速度が過去400年で最も遅くなっていることが分かった。豪海洋科学研究所が1日明らかにした。
 同研究所のグレン・デアス氏らによると、これはサンゴに依存するさまざまな海洋生態系にとって脅威となるだけでなく、世界のほかの地域でも同様の問題が起こる可能性を示しているという。
 研究チームはサイエンス誌で「これらの生命体(サンゴ)は生態系や食物網の構成や機能の中心であり、世界の海では生物学的な多様性や生産性の急速な変化が差し迫っている可能性がある」と述べた。
 デアス氏らは、さんご礁69個所でサンゴ群体328を調査。骨格の記録から、サンゴが作り出す炭酸カルシウムの量が1990年以降で13.3%減少したとしている。』(1月1日付ロイター通信)


【海からの警告】

オーストラリアのグレートバリアリーフといえば、世界遺産にも登録されている世界最大の珊瑚礁で、その大きさは南北2000キロにも及び、約400種もの珊瑚、約1500種類もの魚、約400種類もの貝、約240種類もの鳥が生息していると言われています。

しかしながら、この珊瑚礁も地球温暖化による海水温の上昇を主因に白化現象が広範囲に見られると言われています。驚くべきことは、今世紀での海面温度の上昇が2度~6度の間と見積もられていることが正しいとすれば、今世紀中頃までには、最良の場合でもグレートバリアリーフのサンゴ礁は現状の5 %以下しか残らないと推定されているそうです。

そんな中での成長速度鈍化のニュースは、グレートバリアリーフだけでなく世界の珊瑚礁の危機的状況を裏付ける事実として衝撃的です。

今年も世界各地で見られる気候変動や他の環境破壊がもたらす自然界の変化を根気よく追跡していきたいと思います。


  


2009年01月20日

【病状、深刻?】

個人的にも気にかかるニュースが飛び込んできた。

『米アップルは14日、スティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)が病気療養のため、6月末まで休養することを明らかにした。復帰までの間は、ティム・クック最高執行責任者(COO)が代行し、経営にあたる。

 アップルはジョブズ氏が従業員にあてた手紙を公表した。手紙の中で、ジョブズ氏は具体的な病状については触れなかったが、「健康問題が当初考えていたより複雑であることが分かった」と説明。「私の健康が注目されるのを避け、社員すべてが素晴らしい製品を提供することに集中できるようにするため」に休養を決めた、としている。』 (1月15日付朝日新聞)


【ジョブズなきアップル】

こんな重大なニュースを見逃すはずはないとタイム誌を見ていたら、やはりあった。1月19日号「ジョブズのいないアップルは果たして生き残れるか?」("Can Apple Survive Without Jobs?", TIME dated on January 19,2009)と題して、かけがえのないCEOの病気のうわさがアップルの未来に影を落としていると書いている。

Can Apple Survive Without Jobs? ---Rumors about the health of its indispensable CEO cast a shadow over the company's future

ここ数年、iPodの爆発的なヒットにより、6年間で世界中の75百万人もの人々に60億曲もの曲をiTunes Storeで売り上げ、それとともにMacの売り上げも急増、さらにはiPhoneの発売で、音楽と通信と映像とコンピューター、そしてインターネットまで融合させる快挙を成し遂げ、飛ぶ鳥を落とす勢いが続いているのも、スティーブ・ジョブズというカリスマ的な天才CEOの存在なくしては語れないというのが衆目の一致するところだろう。タイム誌も普通のCEOとは違うジョブズを以下のように表現していた。

Jobs is different. He is a one-man brand, a cultural touchpoint for the media and information industries.

アップルはジョブズ氏そのものとも言えるのかもしれない。その証拠に、ジョブズ氏の健康不安説が高まってからは、株価は下落の一途をたどっている。好事魔多しだ。

【危機を乗り切れ】

僕は以前からジョブズの生き方、考え方、そして、アップル社が次々と発売するユーザーフレンドリーな製品に憧れてきた。MacもiPodも、そしてこれから買いたいと思っているiPhoneもしかりだ。

そんな中での、ジョブズ氏の健康不安。

なんとか回復して半年後でも1年後でもいい、元気な姿で仕事に復帰して欲しい。そして僕のようなアップルファンのために、危機を好機に変えて欲しいと願っている。  



2009年01月19日

【頻発するバードストライク】

ニューヨークで起きた旅客機墜落事故の原因は「バードストライク」だったらしい。日本ではその危険はないのだろうか。

 『航空機が鳥と衝突する「バードストライク」は国内でも多発している。国土交通省によると、民間航空機で平成15年から19年までの5年間に5687件発生。19年だけでも1320件発生している。大半が機体(機首や主翼前縁)への衝突で、エンジン部分への衝突は230件だが、「エンジン停止」は起きていない。航空自衛隊でも19年に47件のバードストライクが報告されているが、トラブル発生はない。

 ただ、「鳥を避けようとして大きな操作をすると(航空機の)性能に影響が出るかもしれない。逃げた方向に鳥の群れが来るとか、他の飛行機、障害物があるとか。そういう状態になったらどうしようもない」(日航現役操縦士)といい、抜本的な対応策は見当たらないのが現状だ。』(1月16日付産経新聞)


【重大事故には至らず】

新聞記事によれば、件数的には毎年千件近く発生している「バードストライク」現象だが、航空事故調査にあたる国交省運輸安全委員会の定める航空機事故の程度による三段階区分である「重大事故、インシデント、イレギュラー」の中で、過去にバードストライクによる「重大事故」は2件発生しているものの、いずれも「機体損傷」で航行に影響はなく、負傷者も出ていないそうだ。

しかし、だからといって安心や油断は出来ない。年間千件以上も発生しているということは、常に重大事故に発展する芽はあるということなのだ。

【引き続き研究を】

航空関係者も様々な対策を行っている。例えば、成田空港では(1)1日4回の滑走路パトロール(2)週1回程度業者による散弾銃での駆除(3)エサとなる虫の発生予防のための草刈り-などを実施しているとのこと。航空会社も操縦士に空港との連携を強めるように指示しているそうだ。

抜本的な解決策がない現状で、毎日飛行機は運航しているわけだが、乗客となる僕たちは、引き続き「バードストライク」を少しでも減らす方策を航空関係者に研究してもらい、安全な空の旅に向けて事態の改善を図ってもらいたいと望むしかない。

  



2009年01月17日

【奇跡の不時着】

機長の咄嗟の判断が155人もの人々の命を救った。

『米ニューヨークで15日に乗員乗客155人を乗せて川に不時着したUSエアウェイズの1549便。壊れた機体を操縦するチェスレイ・”サリー”・サレンバーガー機長は、高度920メートルで選択肢に尽き、意図的かつ冷静沈着に、ハドソン川への着水という道を選んだ。
 同機長は元空軍戦闘機のパイロットで、飛行歴は40年。今回操縦していたエアバスA320型機は、ニューヨークのラガーディア空港を離陸して間もなく、鳥の群れに衝突して双方のエンジンが故障したとみられている。
 機体は片方のエンジンが破損しても飛行できる設計。鳥との衝突によって両方の動力装置が壊れたことが連邦運輸当局の調査で事実と確認されれば、米航空史上では初めての事例となる。
 同機はノースカロライナ州シャーロットに向け、ラガーディア空港を午後3時半前に離陸。わずか数分後、ニューヨークの管制官には鳥にぶつかって両エンジンがやられたとのコックピットからの連絡が入った。管制官や航空当局者らの情報を集めると、全ての出来事は数分内に起こり、サレンバーガー機長は長年の経験で得たあらゆる知識を駆使してとっさの判断を迫られたようだ。
 ラガーディア空港に戻ったり、川の向こう側にある小さなティータボロ空港に着陸するにも、遠過ぎて間に合わなかったとみられる。管制官らによると、コックピットとのやり取りの中の「不気味な沈黙」が、選択肢がなくなっていることを示唆していた。管制官の労組によると、唯一残された道が、川に着水するという大胆な方法だった。
 レーダーは、同機が左方向へ何度か急旋回してハドソン川に向かい、ジョージ・ワシントン橋の上を低く通り過ぎる様子を示していた。機体が川面に着くと、おびただしい水しぶきが上がった。』(1月16日付ロイター通信)


【危機への対処】

本当に奇跡の生還と呼ぶにふさわしい機長の判断だったと思う。この記事によれば、機長は元空軍戦闘機のパイロットで、飛行歴は40年だという。二つのエンジンが停止し、しかもニューヨークのマッハッタンの高層ビル群を避けてハドソン川に不時着するというのは並みの機長では到底できなかっただろう。

そして、こんな危機的状況の中を冷静に人命救助に当たった水上の沿岸警備隊の巡視船や、マンハッタンとニュージャージー州を往復するフェリー、観光船の果敢な行動も本当に賞賛に値する。危機の中で強みを発揮する米国の人たちのエネルギーは、いつもながら感心するばかりだ。

【よみがえる記憶】

僕も20年ほど前、ニューヨークからワシントン・ナショナル空港に向かう飛行機で、あわや不時着という経験をしたことがある。そのときの記憶がよみがえった。ラガーディア空港を飛び立ってまもなく右エンジンに異常をきたした当時のイースタン航空機は、低空飛行のままワシントンDCに向かった。

緊張する機内の中で、冷静な機内スタッフの指示で席を移動したり、前傾姿勢を取ったりして、結果的には無事ワシントン・ナショナル空港に着陸することができたが、そのときの機長や機内スタッフの冷静なアナウンスや態度は今も脳裏に焼きついている。

そしてもうひとつ。ちょうど僕がアメリカにいた頃に、同じワシントンDCのワシントン・ナショナル空港への着陸に失敗し、凍てつくポトマック川に墜落した航空機の残骸から僅かに生き残った乗客を救おうとするアメリカの救助隊の映像だ。このときも勇敢なアメリカ人のレスキュー隊の行動が見事だった。

迫り来る危機的状況の中でどれだけ冷静に次の行動が取れるか。プロとアマの分かれ目はそこにある。そのためには、日ごろの訓練と精神の鍛錬が必要なことは言うまでもない。あなたはそんなとき、プロとして職務をまっとうできますか?

  



2009年01月16日

【不快な発明品】

英国人にとっての「不快な発明品」は何だと思われますか?おもしろい調査結果が発表されました。

『最も不快な発明品は1位カラオケ、2位は24時間スポーツチャンネル-。英政府が約2500人の大人を対象に行ったアンケートでこんな結果が浮かび上がった。英各紙が8日報じた。

 それによると、(1)カラオケ22%(2)24時間スポーツチャンネル17%(3)テレビゲーム機12%(4)携帯電話11%(5)目覚まし時計7%-の順になっている。

 インディペンデント紙はカラオケの発明者として日本の井上大佑さん(68)を紹介し、もし特許を申請していれば1億5000万ドル(136億円)を稼いでいたと指摘した。

 英国では仲間内で楽しめる個室型のカラオケボックスもあるが、ビールを飲みながら会話を楽しむパブにカラオケが設置されているケースが目立つ。「楽しいのは歌っている人だけ。周りの人にとっては苦痛」という声が多かった。その一方で「カラオケは埋もれた歌の才能を発掘した」と評価する声もあった。』(1月9日付産経新聞)


【パブの楽しみ方】

イギリスのパブといえば、イギリスが発祥のスポーツ・サッカーを大画面で楽しむ場所としても有名ですね。つい先日、職場の同僚と福岡でも若者が集まる大名地区にあるイギリス人経営のパブに新年会に行ってきましたが、そのパブ「Three Kings」にも、大画面テレビがカウンターの上に2つ掲げてあり、サッカーの試合が放映されていました。そんなイギリスパブにもカラオケ・マシーンが結構備え付けてあるという話を聞いたことがあります。

大多数のイギリス人がサッカーを楽しんでいるところに、カラオケで歌っている人がいたら・・・・きっとサッカー大好きのイギリス人にとっては耳障りなだけでしょう。インディペンデント紙の記事にも、「カラオケは反社会的だ。10人がカラオケで歌いたいとしたら、それを聞く立場になる150人は不快な思いをすることになる」というくだりがありました。

"It is antisocial. You might have 10 people who want to sing some karaoke, which means 150 people have to suffer it. "(Jan.8,2009 The Independent)

これってまさにパブの中での話ではないでしょうか?

【存在感の裏返し】

でも、よく考えてみると、このアンケートの結果はそれほど多くのイギリス人がカラオケを身近な存在であると告白しているようなものですね。

まさに、熱狂的なサッカーファンであるイギリス人が、サッカーと肩を並べるほどイギリスのパブといった公衆の場所で、サッカーに劣らず熱狂できる日本の発明品「カラオケ」に苛立ちを感じるというのは、日本人の僕たちとしては「あっぱれ、カラオケくん! ありがとう、井上大佑さん」とついつい誇らしく叫んでみたくなりますね。

みなさんはどう思われますか?

  



2009年01月14日

【強力な援軍?】

iPhoneの弱点補強にソフトバンクがワンセグチューナー兼充電器を発売するそうです。

  『ソフトバンク BB 株式会社とソフトバンクモバイル株式会社は、2009年1月5日、「iPhone 3G」(Apple 製)用充電・ワンセグチューナー「TV&バッテリー」を、1月9日から全国発売することを発表した。

「TV&バッテリー」は、ワンセグチューナーを内蔵し、iPhone 3G でのワンセグ視聴を可能にする製品。また、リチウムポリマー電池が内蔵されており、iPhone 3G の携帯充電機としても利用できる。』(1月5日付 japan.internet.com)


【iPhoneの巻き返しなるか】

この記事によると、「TV&バッテリー」は、2008年12月31日から、ソフトバンク表参道、渋谷などのアンテナショップですでに先行販売されていて希望小売価格は、9,840円(総額)だそうです。

発売前は、ドコモがソフトバンクに販売権をもっていかれるなどの波乱もあって、かなり鳴り物入りで日本での発売となったiPhoneですが、当初の予想ほど販売は伸びず苦戦しているようですね。その原因のひとつが日本独特の携帯電話のハイテク環境だと言われています。たとえば、ワンセグ機能など世界的にはあまり携帯電話には搭載されていないようですが、日本ではワンセグ機能の有無が販売を左右する部分も多分にあると聞いています。

そんな中で、果たして今回のiPhone 用充電・ワンセグチューナー「TV&バッテリー」がiPhone巻き返しの強力な援軍になれるかどうか、楽しみですね。僕もそろそろ今の携帯をiPhoneに鞍替えしようと狙っているので、iPhoneがどんどん機能強化されるのはうれしい限りです。  


2009年01月14日

【オバマ就任式】

オバマ次期大統領の就任式は空前絶後の人手となりそうだ。

『バラク・オバマ次期米大統領(47)の就任宣誓式まで2週間余となり、首都ワシントン挙げての準備作業が本格化している。

 米国初の黒人大統領誕生を見ようと、史上最多の200万人が集まる見込みで、演出も歴史的行事を意識したものになりそうだ。ただ、受け入れ態勢の不備を懸念する声も上がっている。

 一連の行事を最初に盛り上げるのは、オバマ氏自身だ。今月17日には、独立宣言が起草されたフィラデルフィアから鉄道でワシントン入りする。リンカーン元大統領が1861年の就任式に際し、鉄道でワシントン入りした史実を踏まえたもので、敬愛する英雄と自身をだぶらせる。

 注目の20日の演説内容は不明だが、式典のテーマは、リンカーンの有名な「ゲティスバーグ演説」(1863年)の一節から取った「自由の再生」とした。ジョージ・メイソン大学のジェームズ・フィフナー教授は、「人種間の団結という合衆国の理念を訴え、歴史に残る言葉を発するはず」と予測する。式典ではソウル歌手アレサ・フランクリンさんが美声を披露する。』(1月4日付読売新聞)


【空前絶後?】

僕は1988年にワシントンDCに駐在していた頃、今のブッシュ大統領の父親に当たるパパ・ブッシュの大統領就任式の後のパレードを見に行った経験がある。そのとき、どれくらいの人手だったかはわからないが、それでも寒風の吹く中を大統領専用車が通るペンシルバニア通りの一角に陣取って、今か、今かと大勢のアメリカ人と一緒にパレードの車が来るのをワクワクして待ったことを思い出す。ある意味、アメリカ人にとっては大統領就任式やパレードは特別なお祭りなのだ。

そのパパ・ブッシュとも比較にならないくらいの人出が予想されているのが今回のオバマ大統領就任式だ。しかも、演出がうまいオバマ氏は式典のテーマをリンカーンの有名な「ゲティスバーグ演説」(1863年)の一節から取った「自由の再生」とするとともに、ソウル歌手アレサ・フランクリンさんを起用して歴史的な就任式を演じるとのことだ。

人出の予想も、米メディアはワシントン市長の予測や独自調査などでは、200万~500万人の幅で伝えている。近年の就任式で最多は1965年のジョンソン大統領の約120万人、ブッシュ大統領2期目の2005年は約30万人だったそうだから、これは空前絶後と言えるだろう。

【不測の事態だけは避けるように】

これほどの人出が予想されるということは、オバマ氏にとってはうれしい悲鳴だろう。それほどアメリカ国民の期待が国内外に問題山積のアメリカにあって、オバマ氏ひとりに集中していることの象徴だろう。

しかし、油断してはいけない。もちろん、アメリカ政府は空前絶後の警備体制を敷いて不測の事態が起きないように万全の準備をするとは思うが、くれぐれもオバマ氏の身に危険が降りかからないようにしてほしいと願うばかりだ。人々の期待が膨らめばふくらむほど、それが何かのキッカケで奪われたときの衝撃は、アメリカ一国にとどまらないだろうから。

いづれにしても、1月20日のオバマ大統領就任式は見逃せない今年一番のイベントになるのは間違いない。

  



2009年01月13日

【入札に異議】

鳩山総務相が異議を唱え、「かんぽの宿」の入札が白紙に戻ろうとしている。

『日本郵政が昨年末、保養・宿泊施設「かんぽの宿」70施設をオリックス不動産に一括譲渡すると決めたことに、認可権を握る鳩山邦夫総務相が異議を唱え、手続きが暗礁に乗り上げている。規制改革会議議長を務め、郵政民営化の推進派とされた宮内義彦氏が会長を務めるオリックス <8591> の子会社が買収に名乗りを上げたことを、総務相は「李下(りか)に冠を正さず、だ」と批判。日本郵政が採用した入札方法の透明性の低さも疑問視している。』(1月10日付時事通信)


【政治家の介入】

一体これはどういうことなのだろうか。昨年末にたまたま見たテレビのニュースで、鳩山総務相が郵政民営化の見直しについて記者から質問されたときに、「民営化はするが、見直しはやる。」と訳のわからない答え方をしていたのが伏線だったのかと今わかった。

この鳩山総務相の異議については、1月9日付の日経新聞が社説で取り上げて総務省に断固反対している。僕もまったく同意見だ。

「かんぽの宿」は郵政民営化前の簡易保険事業が余資運用の一環として全国に整備した福祉施設だが。採算の合わない投資やずさんな運営が重なり、2007年度は40億円、08年度上期も26億円の赤字を出している。日本郵政株式会社法は民営化から5年となる12年9月末までにかんぽの宿の施設を譲渡・廃止すると決めている。このため、日本郵政はスケジュールに則って27社に競争入札した結果オリックス不動産に決まったと言うのがいきさつだ。(日経新聞の社説から引用)

その入札過程に不正があるというのなら徹底的に調査すればいい。だが、最初から認可権を振りかざして、しかも対象企業の経営者の公職歴や主張を盾に入札結果を拒むのは筋が通らない。

【逆噴射する日本政治】

日本の政治はいったいどこまで迷走するのだろうか。大不況が来ることを材料に、その不況の種を蒔いたのは小泉政権だと責任転嫁し、小泉時代の改革の目玉であった郵政民営化潰しを自民党ばかりか民主党まで相乗りしてやろうとしているのだ。それも正当な主張というよりは、総選挙前の郵政票狙いという臭いがするような政治家の介入に見えるのは僕だけだろうか。

小泉時代の改革がすべて正しかったとは思わないが、少なくとも閉塞感の漂っていた日本の方向性を明確に示し、金融機関の不良債権問題や郵政事業の問題などに、国民の圧倒的な支持を得ながら着実に実行していったのは事実だ。それをないがしろにして、この大不況が進行する中を何の明確な方向性も改革のビジョンも示さず迷走する麻生内閣、そしてその総務相の言動にはあきれて言葉も出ない。民主党もしかりだ。こんな逆噴射を続ける日本政治に国民はどう判断をしたらいいのだろうか。年明け早々、本当に情けなくなってくる。みなさんはどうお考えですか?

《参考》

・「総務相の「待った」に異議あり」(2009年1月9日付日経新聞社説)
  



2009年01月09日

【驚異のキャラ当て】

ちょっと怪しげなサイトだけど、なかなか面白いです。

『自分の好きな人物やキャラクターを当ててくれるサイト「akinator.com」が「すごい的中率だ!」と多くの人から感動されている。

 このサイトは、20前後の質問に解答すると自分が好きなハリウッド女優から日本の歌手、アニメのキャラクターまで何でも当てられてしまうというもの。ランプの魔人風の男が「その人は人間か?」「その人は髪の毛が白いか?」などと質問を次々としていき、それに対し「はい」「多分、部分的には」「分からない」「違う」「多分違う」の5択で次々と答えていく。すると、最終的にこの男は自分の好きなキャラを的中してしまうのだ。』(1月4日付アメーバニュース)


※「好きなキャラクターを当てるサイト」のURL:  "http://en.akinator.com/"
【暇つぶしにぴったり】

僕も試しにやってみました。頭の中には具体的なキャラクターは想定せずにやったのですが、怪しげなアラビアランプの魔人風の男の質問に答えていくと確かに好きな女優が出てきました。

ブッシュの靴投げゲームといい、このキャラ当てゲームといい、パソコンでの仕事に疲れたときの暇つぶしにはピッタリです。みなさんもやってみませんか。

《参考》

※ 靴投げゲーム("Sock and Awe")のサイト・・・・http://play.sockandawe.com/
  


2009年01月08日

【鉄道で富士山へ】

面白いプロジェクトが持ち上がっている。

『山梨県側の富士山の麓(ふもと)から5合目まで、登山者や観光客を電気鉄道で輸送する一大構想が持ち上がっている。自然界への影響を懸念する声も聞かれるが、構想を打ち出した富士五湖観光連盟(山梨県)は「電気鉄道による悪影響は少ない」と自信をみせ、「首都圏から乗り換えなしの5合目直行便」の実現にも夢を膨らませている。

 「なぜ富士山に鉄道がなかったのか。その方が不思議です」。同連盟の堀内光一郎会長は首をひねる。

 富士山5合目には、麓から有料道路「富士スバルライン」か林道を利用してマイカーやバスで行くか、麓から歩いて登る方法しかない。さらに、冬季は降雪で通行止めとなり、富士山の実質観光シーズンは4月から11月ごろまでだ。

 鉄道構想は昨年11月、観光連盟の正副会長会議で打ち出された。麓の有料道路ゲート付近に始発駅を設け、有料道路上に単線の線路を敷く。5合目ロータリーまでとすると全線約30キロ、平均勾(こう)配(ばい)5%。観光客が散策できるように途中に4駅を設置する。

 車両は電気動力で200人乗り車両を4両連結し、1便で800人程度を運ぶ。建設費は概算で600億円から800億円程度を見込んでいる。』(1月3日付産経新聞)


【夢の大プロジェクト?】

記事を読む限りでは、富士五湖観光連盟(山梨県)の会長が言うように「なぜ今まで思いつかなかったのか不思議なくらい」素晴らしい構想に思えます。

スイス・アルプスには100年も前から登山列車が走っているし、CO2を撒き散らすマイカーよりも鉄道のほうが環境にやさしいし、未曾有の不況が予想される中で地域の巨大な観光振興につながるプロジェクトとしても有望なのではないかと思えてきます。

もともと何もないところに森林を伐採して鉄道を敷設するのなら自然破壊につながる可能性も大きいでしょうが、今ある自動車道路にレールを敷いて車より列車を優先するのなら環境にもやさしいと言える可能性は大ではないでしょうか。

【観光振興か自然破壊か】

もちろん、夢の構想を現実化していくためには、環境アセスメントを重点に慎重な検討が必要でしょう。往々にして、夢のようなプロジェクトには開発前には予想もしなかったような落とし穴があることも多く、開発した後に取り返しのつかないような自然破壊が進行する可能性も否定できません。

例えば、この記事では、地元富士吉田市の堀内茂市長の「富士山では雪崩が発生し、安全面での問題がある。冬季に観光客が入ることで自然界のバランスが崩れるのではないか」という話や、富士山では過去、5合目と山頂をトンネルケーブルカーで結ぶ計画や麓と5合目にケーブルカーを開設する案が検討されたが、いずれも自然環境保護から見送られたことを紹介しています。

しかし、地方振興や新しい観光インフラの構築など、この富士山鉄道構想には一考に価するような要素がたくさんあるような気がします。みなさんはどう思われますか?  



2009年01月07日

【サンゴの危機】

オーストラリアのさんご礁に大きな異変が見つかったとのニュースが目に留まりました。

『世界最大のさんご礁であるオーストラリアのグレートバリアリーフで、1990年以降のサンゴの成長速度が過去400年で最も遅くなっていることが分かった。豪海洋科学研究所が1日明らかにした。
 同研究所のグレン・デアス氏らによると、これはサンゴに依存するさまざまな海洋生態系にとって脅威となるだけでなく、世界のほかの地域でも同様の問題が起こる可能性を示しているという。
 研究チームはサイエンス誌で「これらの生命体(サンゴ)は生態系や食物網の構成や機能の中心であり、世界の海では生物学的な多様性や生産性の急速な変化が差し迫っている可能性がある」と述べた。
 デアス氏らは、さんご礁69個所でサンゴ群体328を調査。骨格の記録から、サンゴが作り出す炭酸カルシウムの量が1990年以降で13.3%減少したとしている。』(1月1日付ロイター通信)


【海からの警告】

オーストラリアのグレートバリアリーフといえば、世界遺産にも登録されている世界最大の珊瑚礁で、その大きさは南北2000キロにも及び、約400種もの珊瑚、約1500種類もの魚、約400種類もの貝、約240種類もの鳥が生息していると言われています。

しかしながら、この珊瑚礁も地球温暖化による海水温の上昇を主因に白化現象が広範囲に見られると言われています。驚くべきことは、今世紀での海面温度の上昇が2度~6度の間と見積もられていることが正しいとすれば、今世紀中頃までには、最良の場合でもグレートバリアリーフのサンゴ礁は現状の5 %以下しか残らないと推定されているそうです。

そんな中での成長速度鈍化のニュースは、グレートバリアリーフだけでなく世界の珊瑚礁の危機的状況を裏付ける事実として衝撃的です。

今年も世界各地で見られる気候変動や他の環境破壊がもたらす自然界の変化を根気よく追跡していきたいと思います。

  


2009年01月06日

【ウェッジウッドよ、お前もか】

あの高級老舗ブランドが破綻したとの報が入りました。

『創業250年の英高級陶磁器ブランド「ウェッジウッド」を展開するウォーターフォード・ウェッジウッド(アイルランド)は5日、グループの中核である英国とアイルランドの子会社について法定管財人による管理を裁判所に申請した。

 事実上の経営破綻(はたん)だ。英国を中心に世界的な景気悪化で売り上げが落ち込み、資金繰りに行き詰まったとみられる。老舗ブランドの破綻は欧州景気の悪化を象徴している。

 1759年に設立されたウェッジウッドは、日米欧をはじめ世界中に知られた陶磁器ブランド。1980年代後半に高級クリスタルガラス製造のウォーターフォード・クリスタルに買収された。ウォーターフォード・ウェッジウッドのデビッド・スカリー最高経営責任者(CEO)は声明で「管財人の管理下に置かれたことに落胆している。しかし、買い手を見つける交渉については楽観している」と述べた。 』(1月5日付読売新聞)


【老舗に試練、深まる不況】

ウェッジウッドと言えば、日本の主婦なら知らない人はいないくらい有名な高級陶磁器です。つい昨年夏にも福岡の大手デパートにウェッジウッドの子孫と名乗る品のある紳士が宣伝のためにやってきていましたが、あのころからもう経営はよくなかったんでしょうか。

ワシントンDCにいたころ、家内のアウトレットモール巡りに何度も付き合って、ウェッジウッドやロイヤルドルトンといった高級陶磁器の廉価な中古品を見て回ったのをなつかしく思い出します。そのとき買ったウェッジウッドのコーヒーカップがいくつか我が家の台所の水屋に堂々と鎮座しています。

その陶磁器ブランドが破綻するとは・・・・どんなに歴史のある老舗であっても、100年に1度と言われる不況には勝てなかったのでしょうか。あまりうれしいニュースではありませんが、早く新たな経営者が見つかり再建してブランド名を守って欲しいものですね。そうしないと我が家のコーヒーカップも報われませんです、ハイ。

  



2009年01月05日

【紅白に軍配】

紅白歌合戦が健闘したようです。

『昨年おおみそかの夜にNHK総合で放送された第59回紅白歌合戦の平均視聴率は、関東地区で前半35.7%(前回32.8%)、後半42.1%(同39.5%)だったことが、ビデオリサーチの調査で2日分かった。40%を超えたのは、2005年以来3年ぶり。関西地区は前半35.4%、後半41.6%、名古屋地区は前半42.2%、後半46.6%。
 同じ時間帯の民放の番組では、日本テレビの「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 大晦日スペシャル!! 第3部」が15.4%(関東地区)で最も高かった。』 (1月2日付時事通信)


【民放離れ?】

とはいうものの、僕の家族の反応だけを見ると必ずしもNHKの努力だけが視聴率アップの原因だとは言えないかも知れません。

なぜなら、どの年齢層の視聴者も紅白の内容にはあまり満足も感動もしていなかった様子だからです。我が家の例で言えば、シニア層(うちの母たち)には若者に対する媚びる姿勢が蔓延していて面白くなかったと不評でしたし、中年層(私たち)にも「盛り上がりに欠けていた」とか不満が出ていましたし、若い人たち(子供たち)はミスチルとSMAP以外は日本テレビの「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 大晦日スペシャル!! 第3部」ばかりを見ていました。

僕自身は寝たり起きたりして全部は見ていないのですが、「羞恥心 with Pabo」ら民放の人気者が多く出演させて民放の番組ではないかと思わせるほど視聴者に媚びるような番組の姿勢が目立っていたことは確かです。
そしてなんといっても紅白の裏番組の馬鹿馬鹿しさが紅白回帰をもたらしたのではないかというのが、紅白の視聴率アップの大きな原因ではないでしょうか。暗い世相だからこそ、笑いで吹き飛ばすのも大事かもしれませんが、あまり馬鹿げた番組ばかりを垂れ流されるのにも視聴者は辟易してきているのだと思います。

NHKも民放も、もっと真剣に番組を作って欲しいと思うのは僕だけでしょうか。

  



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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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