2009年03月31日

【涙の続投宣言】

日本全国が10回表の「イチロー」の大活躍で世界一を勝ち取ったサムライ・ジャパンに沸き立っていた同じ時間帯に、もうひとりのイチローが涙ながらの続投宣言をしていた。

『民主党の小沢一郎代表の資金管理団体「陸山会」をめぐる巨額献金事件で東京地検特捜部は24日、政治資金規正法違反の罪で、小沢氏の公設第1秘書で陸山会会計責任者の大久保隆規容疑者(47)を起訴した。小沢氏は同日夜、党本部での会見で涙をぬぐいながら代表続投を表明した。民主党はあらためて打撃を受けたが、テレビの報道番組は侍ジャパン連覇を大々的に放送。延長で2点タイムリーを打ったイチローが一郎氏を援護した格好となった。

 小沢氏は鼻と目を真っ赤にし、あふれる涙を何度も手でぬぐいながら「政権交代が私の最後の仕事」と続投宣言。“剛腕政治家”らしからぬ弱々しさだったが、検察への批判を口にした際は一転、表情を引き締め「この種の問題で逮捕、起訴という事例は記憶にない。合点がいかない」とした。小沢氏は「今後、イチロー選手のような役割ができるように頑張っていきたい」とも述べた。』(3月25日付スポニチ)


【豪腕小沢のパラドックス】

3月23日号タイム誌のカバーは、柔和な顔で正面を見据える小沢一郎氏を「一匹狼」("The Maverick")と名付けて取り上げている。タイム誌は今回の巨額献金事件のタイミングを見て小沢氏に単独インタビューをして、日本を本気で変えたいとする彼の政治信条を語らせていたのだ。 ("The Man Who Wants To Save Japan", TIME dated March 23, 2009)

The Maverick - In an exclusive interview, Ichiro Ozawa sets out how he would lead and change Japan. But is Japan ready for him?

もともと自民党時代に金権政治家と言われた田中角栄元首相の片腕として、政治と金を知り尽くし、官僚のやり方も熟知し、民主党の中では自民党からも霞ヶ関の官僚からも最も恐れられている豪腕政治家という意味では、選挙前に東京地検から突かれたのは至極当然だったのかもしれない。この時期に秘書が献金の問題で逮捕されたというのは、逆説的に云えばそれほど「凄い」政治家なのだという証明だろう。

【ふがいない民主党】

そんな党首の代わりが出来るような人材に乏しく、多少の嫌疑など無視して党首を支え続けざるを得ない民主党もふがいない。しかし、政権交代を勝ち取るまではそれもやむをえないと考えてのことだろう。

それにしても、この国の政治は一体いつまで停滞を続けるのだろうか。こんな民主党が自民党に取って代わっても、アメリカのオバマ大統領のような確固たる理念のもとに政治が変革できるとか、サムライ・ジャパンのイチローのように颯爽と自らの立ち位置を決めて活躍できるようになると本気で考えている国民がどれくらいいるだろうか。

タイム誌が云うように、こんな政治状況の中で日本の政治が若い人達にも、WBCのイチローのようにセクシーに映り、未来に本当の変革を遂げるのはいつのことなのだろうか。

The real question is wheter politics can be sexy again for the younger generation - something that you actually want to be involved with, not only because it affects your life but affects your future.  



2009年03月30日

【アース・アワー】

世界中の市民が今、人間が自ら招いた地球の危機に少しずつではあるが立ち上がろうとしています。それは気候変動への警鐘です。

『気候変動への取り組み姿勢を表明するため、午後8時半から1時間一斉消灯する毎年恒例の「アース・アワー」が28日、世界83カ国で行われた。

米東海岸ではワシントン市内の連邦議会議事堂や、ニューヨーク市内のエンパイア・ステートビルおよびセントラルパークなどが、消灯で暗闇に包まれた。ロンドンの目印になっている国会議事堂の時計塔(ビッグ・ベン)も、照明が消された。

アース・アワー発祥の地であるオーストラリアのシドニー市内では、海岸沿いのオペラハウス消灯を大勢の見物人が見守った。アジアではフィリピン国内の650自治体が参加。中国では昨年の北京五輪会場となった国家体育場(鳥の巣)や国家水泳センター(ウォーターキューブ)のほか、20都市の明かりが消えた。

このほか、エジプトのピラミッド、バチカン、ナイアガラ滝、エッフェル塔、アテネのアクロポリス、ラスベガスのカジノ街といった著名建造物や観光地で消灯が行われた。

アース・アワーは今年で3回目で、世界自然保護基金(WWF)が支援している。WWF関係者はCNNに対し、今年の参加者は全世界で1億人との見通しを示した。』(3月29日付 CNN.co.jp)


【日本の都市がない?】

しかしながら、このニュースには少し落胆しました。伝えられているのは外電ばかり。CNNや時事通信などであり、日本の新聞メディアもテレビもほとんど大きくは報道していなかったように思います。一体、日本のどこかの都市は参加したのだろうかという疑問が直ぐに湧いてきたのです。

※写真はアース・アワー前後のラスベガス

案の定、日本の都市の参加はありませんでした。報道によればこのキャンペーンは世界自然保護基金が支援しているもので、今年も世界の22都市が参加したとのこと。その中には、アース・アワーの発祥の地シドニーから、ニューヨーク、ロンドン、シカゴ、バンクーバー、コペンハーゲンなどの欧米の諸都市に加え、バンコク、マニラなどアジアの大都市も加わっています。その中に「東京」の名前がないのは寂しい限りでした。みんな高速道路の1千円通行や定額給付金にばかりに心を奪われているのでしょうか。

【市民の力】

僕はこのアース・アワーなるものが、気候変動への取り組みに関してどのくらい世界の市民が関わっているのか詳しくは知りませんが、少なくとも「低炭素社会」の構築を国が世界に提言し、京都議定書の締結が行われ、世界で最も省エネが進んでいると自慢している「この国」のどこの都市も参加していないというのはどう捉えたらよいのか困惑しています。

本当に気候変動への取り組みを市民レベルで真剣に考えていかないと、様々な利益団体や政府や行政の思惑に引っ張られて、結果として無駄な努力や犠牲を強いられ、地球温暖化の回避も出来なくなるのではないかと危惧するばかりです。このアース・アワーへの不参加もそういう建前と本音ばかりが先行し、市民も無関心な日本の姿勢を象徴する出来事なのではないでしょうか。みなさんはどう思われますか?

《参考》

・「アース・アワー」参加を呼びかける世界自然保護基金のウェブ・サイト
  



2009年03月27日

【氷床が解ける】

次々と発表される気候変動に関する研究発表に、僕らはただ息を呑むだけしかないのだろうか。

『南極の海水気温が5度上昇すると南極西部の大規模氷床が解け、世界で海面が最高5メートル上昇する可能性があるとの研究を、米国の研究チームが18日発行の英科学誌ネイチャーで発表した。
 西南極は、南極大陸の中でも気候変動に最も敏感な地域とされ、過去数百万年の間に何度も氷床の融解を繰り返し、直近では40万年前に起きている。
 研究に参加したペンシルベニア州立大のデビッド・ポラード氏らは、南極周辺の海水気温が約5度上がると、氷床が解け始めると指摘。今回の研究結果は、コンピューターによるシミュレーションで算出したもので、おおよその目安だとしている。
 西南極氷床の融解については、同じネイチャー誌で別の研究が地軸の傾きとの関係を指摘。この研究は、融解パターンと約4万年の周期で変化する地軸の傾きに関連が見られるなどとしている。』(3月18日付ロイター通信)


【予想より現実が先行】

今回の米国の研究チームの研究成果は、ネイチャー誌を見てみないと一体どれくらいの時間軸で、どの地域が、何メートル海面上昇が起こる可能性があるのかなど詳しいことはわからない。

しかし、最近発表されているいくつかの研究発表の報道を見ていると、IPCCの気候変動に関する予測などよりも現実の方がもっと深刻だと言うことが次々と明らかになっているようだ。

たとえば、今年2月26日付のAFP電によると、世界気象機関(World Meteorological Organisation、WMO)は2月25日に、今回の米国の研究チームの発表と同じく、北極と南極の氷床が予想を上回るペースと規模で縮小しており、海面水位が上昇するとともに気候変動に拍車をかけているとの調査報告書を発表していた。

【最悪のシナリオ】

特に、世界の淡水の約70%は南極に蓄えられており、南極やグリーンランドの氷床が失われれば、海面が何メートルも上昇する状態に拍車が掛かり、多くの人が住むデルタ地帯や低海抜諸国が海面下に沈み、危険な暴風雨が増加するだろうと言われている。こういった海面上昇の予想については、IPCCも地球温暖化のシナリオの計算の中に入れているのだが、今世紀中に海面が59センチ上昇するというIPCCの予測よりも現実のほうがはるかに深刻な形で進行しているようなのだ。

早咲きする桜など「観測史上初めて」といったニュースが最近めっきり増えてきたが、人間が窮地に追い込まれてその英知を発揮することもできず「最悪のシナリオ」に陥ることがないことをただ祈るばかりだ。
  


2009年03月26日

【CCDって何?】

みなさんはCCDという言葉を聞いた事があるだろうか?CCDカメラのことではない。自然界での蜂の大量失踪を意味する蜂群崩壊症候群(ほうぐんほうかいしょうこうぐん、Colony Collapse Disorder、CCD)のことだ。

蜂の大量失踪が主にアメリカで問題になっていたことは知っていたが、それをCCDと呼ぶことはつい最近まで知らなかった。そのCCDについて、3月23日号のタイム誌の「カリフォルニア・Hughsonからの葉書」(Postcard from Hughson, TIME dated on March 23, 2009)という記事で見かけたので紹介したい。

【アーモンド農家の危機】

カリフォルニアのセントラル・バレーは世界のアーモンドの9割近くを生産する一大アーモンドビジネスのメッカだ。その農地の広さは66万エーカー(2670平方キロメーター)にも達する。日本で言えば、東京都全体の1.2倍もの広さだ。

そのアーモンド栽培には、受粉を媒介してくれるセイヨウミツバチが不可欠なのに、2006年あたりから一夜にして蜂が謎の大量失踪をして、蜂のレンタル料の高騰によってアーモンド農家の経営が成り立たなくなりつつあるのだ。その失踪したセイヨウミツバチの数はなんと米国全体の4分の1にも達すると言う。

In California's Central Valley, almonds are big business - but they need more and more increasingly scarce bees to stay that way. Amid the blossoms, a buzz of worry

【原因不明】

大量失踪の原因は未だに特定されていない。この記事に出てくるHughsonの養蜂家のオリン・ジョンソンさん達によれば、アーモンドという単一作物の花粉と蜜だけで成虫になるしかない蜂たちの免疫力が低下してCCDが起こっているのではないかと言う。

Johnson and many bee researchers believe this monocultural diet may have contributed to the recent epidemic of colony-collapse disorder(CCD) - a mysterious phenomenon that can kill up to 90% of a hive's insects and whose root cause is still unknown.

このほかにも農薬、特にネオニコチノイド系殺虫剤の影響や、ミツバチの労働環境の急変から来る強度のストレスや、地球温暖化などの気候の変化といった原因も疑われているが、確たる主因とは断定されていない。

日本でも最近、いくつか蜂の大量失踪が報道されたことはあったが、ミツバチの種類や農家の規模の違いなどからそれほど大規模な問題には発展していない。

しかし、全世界的規模で起こっている生物多様性の喪失や、農業生産の大規模化、工業化による弊害がこんなところにまで表面化してきているのは本当に恐ろしいことだ。

そういう意味で、生産性の向上ばかりを追求するのではなく、人間にとって何が必要なのかをあらゆるレベルで問い直さないといけない時代なのだと思い知らされる現象ではないだろうか。

《参考》~さらに詳しくは以下の文章を参照ください。

蜂群崩壊症候群・・・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)

「CCD(蜂群崩壊症候群)・・・ミツバチの大量失踪」・・・「黄色い豚・麗(レイ)豚@日立柏酒場裏」のブログ記事(2008/6/13)

  


2009年03月25日

【苦しんだ後の連覇達成】

サムライ・ジャパンがやってくれました。日本野球の本当の実力を証明するWBC2連覇です。

『原監督が率いる日本が、改めて日本野球の実力の高さを世界に示した。当地で23日(日本時間24日)に当地で、第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝戦は、日本が韓国との延長戦を制し、大会連覇を達成。大会史上最多の5万4846人の観衆が、熱戦に酔いしれた。日韓は今大会で計5度対戦し、日本が3勝2敗と勝ち越した。日本は2次ラウンドで「アマ世界最強」と言われるキューバ、準決勝では「野球発祥の国」である米国を破るなど、世界の強豪を撃破して「世界一」の栄冠を手にした。』(3月24日付毎日新聞)

【手に汗握る4時間半】

この日ばかりは甲子園の高校野球そっちのけで日本全国のお茶の間から、電気店のテレビコーナーから、職場のテレビ、そして携帯電話の地デジまであらゆるところで、みんなの目がWBCの日韓戦に釘づけになりました。

特に8回あたりからの両者の戦いは手に汗握る好試合でした。3対2で日本がリードしていた9回裏に韓国から同点打を打たれたときには、冷や汗が出ましたが、延長戦に入って不振が続いていたイチローが決めてくれたのには、思わず「さすが、イチロー」と叫んでしまいました。こんな大舞台で、こんは場面でクールに打てるのはイチローくらいでしょう。ありがとう、イチロー、そして日本チームをここまで成長させた原監督、そしてチーム全員に「おめでとう、ありがとう」。

宿敵韓国も強かったけれど、2006年の優勝から3年を経て2連覇を果たした日本野球は本当に強いことを証明しました。みなさんはこの決勝戦、どんな思いで見られましたか?  



2009年03月24日

【勝った!!!】

胸のすくような好試合でした。日本がアメリカに勝ったのです。2006年3月にキューバを破って世界一を勝ち取った王監督率いる日本チームの活躍を思い出しました。

『野球の国・地域別対抗戦、第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は22日、当地のドジャースタジアムで準決勝の第2試合を行い、2次ラウンド1組1位の日本が、2組2位の米国を9―4で破り、2大会連続で決勝進出を決めた。
 この結果、決勝は今大会5度目となる日本と韓国の対戦となった。決勝戦は23日18時(日本時間24日午前10時)に行われる。
 日本は先発の松坂が1回、ロバーツに先頭打者ホームランを浴び、城島の犠牲フライで同点に追いついた直後の3回にもライトのタイムリーでリードを許した。しかし、4回に5安打などで一挙5点を奪い逆転。8回に2点差に追い上げられたが、その裏にイチローのタイムリーや好走塁などで3点を追加して引き離した。
 投手陣は、松坂が5安打3四球を与えながら5回途中までを1失点に抑え、その後は杉内、田中、馬原と継投。9回にはダルビッシュを投入し、米国の反撃をかわした。』(3月23日付ロイター通信)


【全員野球】

野球の本家本元であるアメリカの大リーグチームを破ると言うのは、本当に痛快です。全般的にプレイが雑に感じられ、ツキにも見放されたように見えたアメリカと違って、今回の日本チームはまさに日本野球のいいところが随所に出ていたように思えました。そのひとつが全員野球。

個人プレーの素晴らしさもさることながら、みんなで盛り上げていこうとする全員のチームワークみたいなものが日本チームには感じられました。

ホームランを先頭打者に打たれながらも踏ん張った松坂投手は素晴らしかったし、その後に続いた杉内も、田中も馬原もよく頑張った。そしてダルビッシュも最後をしっかり締めてくれた。

イチローも野村監督に「はずすべきだ」と言われるほど不調が目立ったのですが、さすがに今日は八回に5打席目にシールズの内角低めスライダーを右前に運び最後の最後で巧打を披露しました。他の打者も、稲葉篤紀(日本ハム)、小笠原道大(巨人)、福留孝介(カブス)、城島健司(マリナーズ)、岩村明憲(レイズ)、川崎宗則(ソフトバンク)、中島裕之(西武)が4回に大活躍して大量5点を入れたり、もう観客を心ゆくまで楽しませてくれました。

なかでも、初スタメンで大奮闘したラッキーボーイ、川崎宗則の活躍は素晴らしかったです。

この勢いで、明日の対韓国戦で宿敵韓国を破って、オリンピックの雪辱を晴らして本当の世界一になってほしいですね。頑張れ、サムライジャパン!!!
  



2009年03月23日

【税金で阻止?】

ここ1~2週間ほどのAIGのボーナスを巡る大騒動にひとつ大きなヤマが訪れたようです。

『米下院は19日の本会議で、公的資金で救済された企業幹部のボーナスに90%の高税率を適用する法案を賛成328、反対93で可決した。

 米政府の管理下で経営再建中の米保険大手AIGが幹部社員に支払った計1億6500万ドル(約160億円)のボーナスを事実上、返還させるのが狙いだ。上院も同様の法案を準備しており、来週中にも審議を本格化させ、早期成立を目指す。

 下院を通過した法案は、50億ドル以上の公的資金注入を受けた企業や政府系住宅金融の年収25万ドル以上の幹部が、今年受け取ったボーナスに課税するものだ。AIGのほか、政府管理下にある連邦住宅抵当公庫(ファニーメイ)、連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)にも適用する。』(3月20日付読売新聞)


【税金投入】

日本の住専問題のときにも納税者の怒りが爆発して大変な騒ぎになりましたが、日米の大きな違いは政治の動きの早さです。オバマ大統領がAIGの高額ボーナスに対する怒りを表明した後、連日、ABCやCBSのニュース番組ではトップでこの問題を取り上げて米国民の関心の高さを伝えていましたが、あっという間に議会が動き出し、今回の下院の法案成立となりました。日本では住専問題が尾を引いて、その後の金融機関への税金投入に議会も政治家も二の足を踏み、日本全体が深刻な景気後退に陥って「失われた10年」となったときとは大違いです。

【問題はこれから】

しかし、今回のAIGのボーナス問題は税金投入をしている、あるいはこれから税金投入する米国の他の金融機関にも大きな影響をもたらすでしょう。それだけではなくて、AIGのボーナス問題を把握していなかったガイトナー財務長官が批判の矢面に立たされているように、オバマ政権にとっては手痛い失点となったことは間違いありません。

日本の会社とは違って、トレーダーや役員に桁外れのボーナスを払うアメリカの企業の風土は、個人の金銭欲を極端に刺激することで企業が新しい手法を取り入れたり、巨額の収益を上げることを可能にしてきましたが、AIGボーナス問題によって、サブプライム問題に端を発する深刻な景気後退の原因を作った大手金融機関等の給与体系のあり方にメスが入ることは間違いないでしょう。

アングロサクソン型の利益至上主義がもたらす弊害を、アメリカが果たしてどれくらい真剣に修正することができるか、アメリカ的資本主義の根幹に関わる問題だけにその行方に注目していきたいと思います。
  



2009年03月19日

【思わぬ批判】

オバマ大統領が思わぬメディアからの批判にさらされている。

『オバマ米大統領は公的発言には短いあいさつでも必ず原稿表示装置のテレプロンプターを使い、事前に準備した文章を読み上げていると、米各メディアが報じた。米国歴代大統領もプロンプターを使ってきたが、オバマ大統領ほどその装置への依存度が高い前例はないという。

 弁舌の才で知られているオバマ大統領の意外なプロンプター依存は、ニューヨーク・タイムズやネット政治通信のポリティコが6日までに詳しく報じた。

 プロンプターは普通、演壇の前の左右両側に設置される透明なガラス板で、演説の文章が電子的に表示されていく。演説する側は左右の表示を順番に読むわけだが、テレビには板が映らないため、自然に発言しているようにもみえる。だが演壇の前の実際の聴衆にはプロンプター自体がみえる場合もあり、さらに演説者が流れる記述を読むことに集中するため聴衆の顔を直接にみないという不自然もおきる。』(3月10日付産経新聞)


【演説に不可欠な小道具】

プロンプターとは聞きなれない方も多いかもしれませんが、これはスピーチなどで使用される原稿表示装置のことで、パソコンやビデオカメラからのデータを聴衆から見えないハーフミラーに映し出して、スピーカーの視線を原稿に落とすことなくスピーチを可能にすることができる、いわば現代の演説には不可欠な小道具です。通常は、演説台の両端に巧みに配置されていて、スピーカーは左右のプロンプターを見ながら、あたかも空で演説を覚えているかのごとくに聴衆に見せることが出来るのです。

今や、大衆の前で演説をする必要がある政治家や著名人なら誰でも使っています。それほどスピーカーにとっては大事な小道具なのです。もちろんプッシュ前大統領も使っていました。

(余談ですが、僕がこの装置の存在を初めて知ったのは、1997年に福岡で開催されたアジア開発銀行福岡総会のADB総裁演説でした。あのとき、総会の準備にあたっていた僕は、総裁演説のために設置されたプロンプターが演説の前に余興として行われる連獅子を撮影する邪魔になるということで、苦労したことがあるからです。)

【思わぬ批判?】

当然、オバマ大統領も使用していることは多くの人が知っている「公然の秘密」ですが、今回、このプロンプターの使用頻度が高すぎるなどと言う批判がメディアから出てこようとはオバマ大統領も予想していなかったのではないでしょうか。
数分のスピーチまでプロンプターを使っているとしたら、確かに行き過ぎた面はあるかも知れませんが、僕はどちらかというとオバマ大統領に同情的です。きっと、オバマ大統領であれば、あれだけの堂々とした内容、態度をもって聴衆に語りかける力があれば、プロンプターがなくとも充分な演説をすることができるでしょう。

これまでのオバマ大統領の政策実行のスピードや実績に文句をつけにくいメディアが、重箱の隅をつつくような言いがかりをつけていると映るのですが皆さんはどう思われますか?
  


2009年03月18日

【来日会見】

気候変動、地球高温化(温暖化)に関してのこの方の発言には重みがある。

『2007年のノーベル平和賞をゴア元米副大統領と共同受賞した、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の議長、ラジェンドラ・パチャウリ氏が12日、都内で記者会見し、「(温暖化防止のために)今が重要な局面。時間はない。世界は決意し、温室効果ガス削減のために具体的な行動をとらなければならない」と警鐘を鳴らした。

 同議長は国際会議に出席するため来日、今年12月にコペンハーゲンで開かれる気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)でポスト京都議定書の国際的な枠組みを決めるとされていることから会見した。

 同議長は世界的な景気低迷について「チャンスととらえ、社会の考え方を根本的に変えるべきだ」と述べた。日本が1970年代の石油ショックを契機に省エネ技術を開発し、エネルギー効率を高めたことに言及、「困難な状況は今と似ている。強い意思を持って動けば、乗り越えることができる」と語った。』(3月13日付産経新聞)


【危機感の違い】

パチャウリ議長に背中を押されるまでもなく、地球高温化(温暖化)に対する日本の動きにいかにも遅い。とても、昨年夏に洞爺湖サミットで高らかに「低炭素化社会」を目指すと公言した国とは思えないのだ。なぜか。

ひとつの大きな原因は、地球高温化(温暖化)問題に関して役所任せでリーダーシップを発揮できない首相にある。

未曾有の経済危機に見舞われている今こそ、環境ニューディールを掲げて大きな舵を切りつつあるオバマ大統領の米国を見習うべきだ。危機という意味では、短期的には現在の経済危機だが、中長期的には地球高温化(温暖化)はもっと大きな人類の脅威なのであり、しかもここ10年の取り組みがその運命を左右するほど重大なのだ。だから今こそ、地球高温化、気候変動を回避するために必要な新しい産業創出を政府がリーダーシップをとって先導すれば、大きな雇用機会も創出できるし、何より百年の計に立った国家戦略として世界に貢献できるではないか。

政治家の危機感が薄く、リーダーシップも発揮できないから、経済産業省や環境省などの役所が産業界の意向や省益ばかりにとらわれて身動きが取れないのだ。政府も自民党も、そして民主党も今こそ気候変動がもたらす新しいパラダイムシフトに対応すべく、この経済危機をバネにして環境ニューディール策を官僚にたよらず、自らの手でつくって国民に示すべきだと思うがどうだろうか。
  


2009年03月17日

【緊急事態】

国際宇宙ステーションが一時、緊急事態に陥ったとの報道が目に留まった。

『米航空宇宙局(NASA)は12日、国際宇宙ステーション(ISS)に宇宙ごみが衝突する恐れがあったため、滞在中の3人の乗組員が緊急脱出装置に一時避難したと発表した。宇宙ごみは通過し、衝突を免れた。
 接近が予測された宇宙ごみは直径13センチ程度。時速約2万8000キロ以上で周回しており、ISSに衝突していれば大きな被害が生じる可能性があった。
 NASAは宇宙ごみがISSから約4.5キロ以内に接近する危険性を予測。ISSの位置を変えて衝突の危険を回避する時間がなく、マイケル・フィンク船長ら米国とロシアの乗員3人はISSにドッキングしているロシアの宇宙船「ソユーズ」の脱出カプセルに約10分間避難した。』(3月13日付産経新聞)


【宇宙ゴミの脅威】

宇宙ゴミ(うちゅうゴミ)とは、英語ではスペース・デブリ(space debris)と呼ばれ、なんらかの意味がある活動を行うことなく地球の衛星軌道上〔低・中・高軌道〕を周回している人工物体のことである。(フリー百科事典『ウィキペディア』より引用)

旧ソ連がスプートニク1号を打ち上げて以来、世界各国で4,000回を超える打ち上げが行われ、その数倍にも及ぶデブリが発生し、その多くは大気圏へ再突入し燃え尽きたものの、現在もなお4,500トンを越える宇宙ゴミが残されている。

その後も人工衛星の打ち上げなどで宇宙ゴミは増加の一途を辿っており、それらは人工衛星や宇宙ステーションと同じ周回軌道を高速で回っていて、その破壊力がすさまじいために、今回のような事態がますます増えていくことが予想されているとのことだ。どのくらいすさまじいかというと、直径10センチほどの宇宙ゴミでも宇宙船を完全に破壊してしまうくらいなのだ。

【有効な対策、未だなし】

当然ながら、人工衛星や宇宙船を頻繁に打ち上げているアメリカやロシアは、その対策のため宇宙監視ネットワーク を構築して、9000個近くにのぼる比較的大きな宇宙ゴミを登録して常時その動きを監視している。

しかし、登録されていない1ミリ以下の宇宙ゴミは数百万個以上にのぼるとされていることや、監視してもすべての宇宙ゴミを消滅させたり、今回のように宇宙ステーションの回避行動に間に合わなかったりするなど万全とは言えない状態なのだ。

人間が平和利用であれ、戦争利用であれ、過去60年近くにわたって宇宙空間に無造作に投げ捨ててきた宇宙ゴミ。地球近くの大気圏外の空間も地球同様、有限のものであり放置すれば自らのリスクとして跳ね返ってくると言うことをここでも思い知らされているのだ。

アメリカやロシアだけでなく、中国やインドなど新興経済国も核弾頭作りにいそしむばかりでなく、宇宙ゴミの除去に積極的な関与・国際協力が望まれるところだ。ちなみに日本も美星スペースガードセンター(BSGC)、上斎原スペースガードセンター(KSGC)の2施設でデブリの監視を行っている。

  



2009年03月16日

【今年の桜開花予想】

今年の桜も例年より少し開花が早まりそうですね。

『気象庁は11日、関東から九州にかけての2回目の桜(ソメイヨシノ)の開花予想日を発表した。3月のこれまでの気温が平年より高く推移し、今後も高い見込みで、予想開花日は前回(4日)発表と同じか1日早まった地点がほとんど。観測47地点の9割以上に当たる43地点で平年より早く開花すると予想している。最も早いのは熊本の3月16日。』(3月11日付毎日新聞)

ここ福岡でも、全国で最も早くソメイヨシノが3月13日に開花したとのニュースもありました。これは平年より13日も早い開花だそうです。

【年々早まる開花】

桜の開花は毎年、日本の春の到来を告げてくれる季節のバロメーターのようなものですが、このところその時期が感覚的にも早まっているのがわかります。そう思っていたら、ショッキングなニュースが目に留まりました。

『地球温暖化が進むと、桜(ソメイヨシノ)の開花日が今世紀末には最大で4週間近く早まることが、九州大の伊藤久徳教授(気象学)らの分析で分かった。北日本では早まる一方、房総半島や伊豆半島、南九州などでは開花日が遅れ、開花しない地域も出てくるという。25日から開かれる日本農業気象学会で発表する。』(3月15日付毎日新聞)

4週間近く早まると言うことは、今年と比較すると熊本では2月半ばには桜が開花するということです。そのころには日本全国、梅が1月、桜が2月、学校の入学式の時期には桜は見られないということになるのでしょうか。日本の季節感、日本の文化にも多大な影響を与えそうな変化ですね。

【急務の地球温暖化防止】

もっと驚くべきことは、冬の気温が上昇することで桜の開花に必要な「休眠打破」(注)という現象が起きにくくなり、南九州など一部の地域では今の沖縄のように桜の開花自体がなくなってしまうということです。

桜の開花自体が見れなくなる・・・・そういうことが実際に起こってくるのです。今世紀末と言えば、まだ90年近くあるなどと思ってはいけません。気象の変化は高低を繰り返しながら、刻一刻と迫ってくるものですし、地域差も大きいですから、何十年も待たずともこれから様々な重大な変化が身近に起こってくることが充分予想されます。

僕は今年から敢えて「地球温暖化」を「地球高温化」と呼ぶことにしていますが、この桜開花についての研究を発表する九大の伊藤教授の言葉を借りれば、今回の研究は「気候変動が桜の開花という身近な出来事にも影響を与えることがよく分かる結果で、温暖化防止は緊急の課題だ」ということを一般人の僕たちにも知らしめてくれました。みなさんはどう思われますか?

(注)「休眠打破」とは、木が眠りから覚めるという現象を指す。例えば、ソメイヨシノが、冬の間、最高気温10度以下の寒気に約60日間さらされることで、春になって気温が上昇し桜が眠りから覚めることを言う。

  



2009年03月13日

【ETC問い合わせ殺到】

ETC購入への助成金に問い合わせが殺到しているそうです。

『国土交通省所管の財団法人高速道路交流推進財団は2009年3月6日、「ETC」車載器の新規購入者に対し、3月12日から助成金を出すと正式に発表した。財団には、「問い合わせがものすごく殺到」、特設サイトが一時ダウンした。

 09年3月から、ETC搭載車を対象にした休日1000円乗り放題など、高速道路料金の大幅な値下げが始まるのを受けて、ETC車載器の新規購入者に対して、4輪車では5250円、2輪車では1万5750円を助成する。財団のホームページにはアクセスが集中し、6日午後、制度を説明する特設サイトが一時ダウンした。同財団には、助成金の額や助成の方法、助成取扱店などの問い合わせが電話で殺到、「数のカウントができないくらい、対応に追われている」状況であると話している。
 同財団はこの助成制度の主旨として、「ETCの普及促進は渋滞を解消し、CO2の削減に非常に有効な手段であり、公益的な要素が大きい」ことを挙げている。助成金を受ける条件は、(1)ETC車載器を「助成取扱店」で「新規に」購入する、(2)「2年以上」の使用と「2回以上」の分割払いを行う、(3)申込時に「アンケート」に回答する、などだ。期間は09年3月12日から3月31日までで、それより前の予約は行っていない。来年度についても実施する可能性があるという。』(3月6日 付 J-CASTニュース)


【休日千円が引き金】

ETCは1997年から試験導入が始まり、当初はETC車載器の値段が高かったことや、ETCカードの煩雑な手続きなどを理由になかなか普及が進まなかったのですが、割引制度の導入や2006年1月以降に実施となったハイウェイカードの全面廃止などの影響で一気に普及し、現在は7割近くの利用率になっています。結構普及しているんですね。

そしてここに来て不況対策のひとつとして実施されることが決まった休日の高速料金一律千円の措置。この対策に呼応するかたちで実施されるETCへの助成金。これだけそろえばETCを持っていない残り3割のドライバーも購入に向けて動き始めるでしょう。

ETC導入から10年近くを経てようやく普及率9割台も真近ではないでしょうか。民主党の高速道路無料化という政策をいいとこ取りするような政府の今回の施策、ドライバーにとっても高速道路会社にとっても景気にとってもプラスに働くことは間違いなさそうですね。

定額給付金や失言騒動で人気のない麻生首相も、この休日千円はもっと国民に積極的にアピールしたらどうでしょうか。


  
タグ :高速料金ETC



2009年03月12日

【新聞の危機】

新聞のビジネスモデルが崩壊の危機にある。アメリカでは日本よりも新聞メディアの危機がはるかに深刻だという記事がタイム誌に「新聞を救う方法」("How to Save Your Newspaper", page 32-35, TIME dated on March 2, 2009)という見出しで掲載されていた。一体、なにが問題でどうしたら解決できるのだろうか。

【崩壊したビジネスモデル】

記事を書いたのは、ウォルター・アイザックソン(Walter Isaacson)という元タイム誌のマネージング・エディター。

危機の最大の原因は、インターネットの普及による従来型の新聞のビジネスモデルの崩壊だ。具体的には、読者が記事にお金を払わなくなったことにある。ウォール・ストリート・ジャーナルなど一部のウェブ版の新聞を除いて、ほとんどの新聞メディアは現在ウェブ上での新聞記事を無料で配信している。そのため、ペーパーの新聞購読者が激減、併せて店頭販売の新聞も急激に減っており、さらにここ半年の急激な経済の落ち込みで新聞広告も激減しているのだ。

The problem is that fewer of these consumers are paying.

すなわち、新聞メディアの主要な三つの収入源、店頭販売・購読・広告のすべてが成り立たなくなりつつあると言うのだ。これでは新聞メディアのビジネスモデルは崩壊したも同然だろう。

Newspapers and magazines traditionally have had three revenuesources: newsstand sales, subscriptions and advertising.

新聞にとってもっと問題なのは、これら三つの収入源のうち、店頭販売、購読収入が激減する中で、広告収入に極端に頼るようになり、読者と向き合うよりも特定の広告主に向き合うようになってきていることだ。これはメディアの死を意味する。

【生き残りの道】

ではどうすればいいか。アイザックソン氏が提案しているのは、オンラインでのビジネスが後戻りできない以上は、iPodとiTuneの組み合わせで音楽メディアのあり方を根本的に変えたアップルのようなビジネスモデルを導入することだ。

すなわち、消費者がiTunesで音楽を一曲ずつ購入するように、新聞もひとつひとつの記事を5セントからでも購入できるようなマイクロペイメント(micropayment)の仕組みを導入することだと同氏は言う。

The key to attracting online revenue, I think, is toacome up with an iTunes easy method of micropayment.

そうすれば、収入源の確保だけでなく、ジャーナリズムに再び緊張感を与える。なぜなら、消費者に小額でもお金を払って読ませるだけの良質の記事がもとめられるからだ。

Charging for content forces discipline on journalists: they must produce things that people actually value.

日本の新聞メディアは、まだ定期購読者が多く、紙メディアが優勢なこともあってここまでの危機感はないかもしれないが、アメリカのビジネスモデルの崩壊は早晩、日本のメディアにも大きな影響を与えることになるだろう。あなたはどう思われますか。

  
タグ :新聞iTune



2009年03月11日

【政治家のヨコヤリ】

郵政民営化にどんな形であれ、ヨコヤリを入れたいのだろう。鳩山邦夫総務相が総務相に権限のないことまで口出しをして世間を騒がせている。

『鳩山邦夫総務相は6日午前の記者会見で、日本郵政側が週内に始める予定だった東京中央郵便局の本格的な解体工事の延期を要請し、同社が受け入れたことを明らかにした。ただ鳩山氏は、建物を所有する郵便局会社が年間約100億円の収益を見込む再開発計画自体については「郵便局会社の経営にすごく響くことも考えられる。できるだけ文化財として残る形で開発できないか考えていきたい」と述べ、中止までは求めない考えを示した。』(3月6日付産経新聞)

【日本政治の恥部】

ついに、日本郵政による東京中央郵便局の建て替え計画に何の権限もない鳩山総務相のヨコヤリがまかり通り、解体工事の延期が決まった。かんぽの宿入札問題にしても、今回の東京中央郵便局の問題にしても、派手な演出で日本郵政を叩く鳩山総務相のやり方は、まるで時計の針を逆戻りさせるような日本政治の恥部そのものに僕には映る。それは民営化を進める日本郵政への「いやがらせ」としか見えないし、日本の針路を百年の計で考えるような長期的な展望も政治家としての見識も微塵も感じられないと思うのは僕だけだろうか。

嘆いても仕方がないのかもしれない。今の政治状況を招いているのも、こんな政治家を選んだのも、みんな国民である僕たちなのだ。

【一刻も早く国家的危機への対応を】

スタンドプレーに政治家がうつつを抜かしている間にも、経済の悪化は急速に進行している。こんな政治家に日本が未曾有の危機に直面しているという認識があろうはずもない。本当に情けないことだ。東京中央郵便局を視察したときに、鳩山氏が語った「国辱もの」という言葉をそのままご本人にお返ししておこう。

すでに法律に基づいて西川社長のもとで粛々と進められている郵政民営化にヨコヤリを入れる暇があったら、政府・自民党もそして野党民主党もこの百年に一度といわれる金融危機・経済危機への対応を国家百年の計に立って全身全霊を傾けてやってもらいたい。
  


2009年03月10日

【2つのビッグニュース】

土曜日から日曜日にかけて、胸のすくような日本選手の活躍に日本中が大興奮しました。

もちろん、そのうちのひとつはWBCの国・地域別対抗戦の対韓国戦での勝利です。

『野球の国・地域別対抗戦、第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は7日、東京ドームでの1次ラウンドA組の日本─韓国戦を行い、日本が韓国に14―2で7回コールド勝ちを収めた。第1回大会優勝の日本は中国戦に続く2連勝で2次ラウンド進出1番乗りを決めた。
 日本は、これまで不振だったイチロー外野手が3安打の活躍。村田内野手や城島捕手が本塁打を放つなど、打線が爆発した。投手陣は松坂投手が4回2失点の好投を見せるなど、北京五輪金メダルの韓国を攻守にわたって圧倒した。』(3月7日付時事通信)


そしてもうひとつは女子モーグルで世界選手権で優勝した上村愛子の活躍です。

『フリースタイルスキー・世界選手権第5日(7日、福島・アルツ磐梯)女子モーグルで、日本のエース・上村愛子(29)=北野建設=が24.71点で初優勝。日本人選手として初めて世界選手権を制し、来年のバンクーバー冬季五輪代表内定第1号となった。世界屈指の難コースを27秒07とぶっちぎりのタイムで滑り、06年トリノ五輪女王のジェニファー・ハイル(25)=カナダ=らを一蹴。進化した“高速愛子”が、いの一番に五輪切符を手に入れた。』(3月8日付サンスポ)

【大興奮】

WBCのサムライジャパンの活躍は素晴らしかったです。それまで不振に喘いでいたイチローがヒットを放ったことで日本選手の打線が爆発しました。結果はまさかのコールド勝ち。苦手といわれる韓国相手にこれほどの試合をするとは、予想を超える活躍でしたね。もう、拍手喝さい、この勢いで原監督に連続世界一を狙って欲しいですね。

そして、上村愛子選手。これまたスカッとするような滑りと優勝後の笑顔が素晴らしかったです。

新聞によれば、試合当日は暖冬と不安定な気候で荒れた雪が覆う、世界屈指の難コースで、転倒者が続出する“戦場”を猛スピードで駆けた上村選手は、2位に2秒近く差をつける、27秒07の驚異的タイムだったとのことで、4800人の観客からは一瞬その素晴らしさにどよめきが起きたそうです。

暗い話題が多いこの頃ですが、やっぱりスポーツ選手の一生懸命競技に打ち込む姿は心を晴れやかにしてくれますね。頑張れ、サムライ・ジャパンそして上村愛子選手!!!
  


2009年03月09日

【GM 断末魔?】

GMが破綻の瀬戸際に追い込まれている。

『米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)の株価下落が止まらない。6日の取引では一時、前日終値比32%安の1.27ドルまで売られ、米メディアによると、大恐慌さなかの1933年5月以来、75年10カ月ぶりの低水準を記録した。
 同社は会計事務所から「事業の継続に重大な懸念がある」との指摘を受けており、6日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは「事前調整型の破綻(はたん)処理も検討」と報じた。
 GMが報道を否定する声明を発表し、投資家の不安は薄れたが、巨額の政府融資に頼る同社の株価は22%安の1.45ドルで終了。最近1年間で9割超も下落した株価に、世界の自動車業界を席巻した当時のGMの面影は全くない。』 (3月7日付時事通信)


【米国の斜陽産業】

1908年に、ウイリアム・C・デュラントがミシガン州で創業したゼネラル・モーターズは、シボレーやキャデラックといった20世紀のアメリカを象徴する自動車を次々と送り出し、繁栄を謳歌する米消費者の心をつかんで一世を風靡した。まさに繁栄するアメリカそのものだったのだ。

しかし、21世紀に入ってからはデビット・ハルバースタムの著作『覇者の驕り―自動車・男たちの産業史』にあるとおり、環境保護の必要性から小型車や省エネにシフトする消費者心理を無視し、技術革新よりも金融による販売促進に走るなどして、トヨタなどの外国メーカーに後れを取り、覇者の驕りに自らの道を狭めていったのだ。

そして昨年9月のリーマン・ブラザーズの破綻後、フォード、クライスラーとともに政府に救済を求めざるを得ないまでに凋落してしまった。

【時限爆弾】

3月6日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、ゼネラル・モーターズは、債権者や米政府と事前調整した上で会社更生手続きに入る事前調整型の破綻を検討しているとの記事を掲載した。もう、最後の秒読みに入っているのだ。

売り上げが4割以上落ち込んでしまったうえに、革新的な新車などが直ぐには出てこない現状では、どんなに救済資金をつぎ込んでも再生は難しいだろう。こうなっては出来るだけ早く米国全体、ひいては世界全体の経済に対するショックを小さくする手立てをして、従業員数26万人の眠れる巨人を安楽死させるための、「おくりびと」が必要になってきたようだ。

僕らもGM破綻という次の大波に備える必要がありそうだ。

  



2009年03月06日

【英断】

「地球温暖化」という言葉は誤解を生むと考えていたら、川口市がズバリ言い換えたとのニュースが目に留まりました。

『埼玉県川口市は24日、「地球温暖化」という表現が環境問題の深刻な現状にそぐわないとして、4月から独自に「地球高温化」と言い換えることを決めた。

 岡村幸四郎市長は「温暖という言葉では、過ごしやすいという印象があり、危機感が伝わらない。市民の意識も啓発したい」とするが、環境省は「(自治体独自の言い換えは)聞いたことがない」としている。

 市は4月の組織改正で、環境総務課に地球高温化対策係を設け、環境イベントや学習会などの事業でも使用していく。』(2月25日付読売新聞)


【地球、百年の計】

川口市が指摘するまでもなく、「地球温暖化」という言葉は「global warming」という英語の直訳なのですが、どうも一般的な日本人が気候変動への対応に長い間二の足を踏み続けているのは、単に技術的に難しいとか、日本が進みすぎているのでこれ以上はCO2の削減が難しいという問題だけではなく、この「温暖化」という響きにそもそも危機感を抱きそこねたことに問題があるのではと僕自身も考えています。

ご存知の通り、一昨年のインドネシアで開かれたCOP13という国際会議において、世界の千人以上の科学者達が「気候システムの温暖化には、疑う余地がない。」と認めたIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第四次報告をもとに京都議定書後のCO2排出削減策についての地球規模の枠組み作りがスタートしました。全世界がいわゆるglobal warming の緊急性と危険性を共有し、統一行動をとるべく舵を切ったのです。

そのためには、ここ数年や数十年の単位ではなく、百年単位で抜本的な対策を考えていく必要がある。「地球温暖化」を「地球高温化」に変えて、危機意識を高めることもその第一歩になると思うのは僕だけでしょうか。

そういうわけで、これからは僕も「地球高温化」と表現していこうと思います。

  


2009年03月05日

【友禅染を宇宙に】

京都の友禅染を宇宙に持っていくというユニークな企画がもちあがっているそうです。

『友禅染など京都の伝統工芸品を宇宙に運ぶ計画を、友禅デザイナーらと宇宙航空研究開発機構(JAXA)が進めている。米スペースシャトルで来年2月にも飛び立つ宇宙飛行士の山崎直子さんが携帯する予定。無機質で精神的ストレスがたまる宇宙ステーション内での「和の文化」の癒やし効果に期待を寄せている。

 宇宙空間を活用した産業育成を図るJAXAが、元JAXA研究員で同志社大大学院ビジネス研究科教授の村山裕三さん(56)と企画した。昨年12月、友禅柄の水着やコースターなどを開発している友禅デザイナーら4人に呼び掛けて研究会を設立した。
 宇宙ステーション内への大型物品の持ち込みは制限されているため、手帳やペン、お守りに友禅生地を使うなど飛行士の携帯品を工芸品にすることを検討している。
 今後、京都市内で人材育成を進める「伝統産業グローバル革新塾」(塾長・村山教授)に参加する若手事業者らも加わって製品開発を進める。』(2月26日付京都新聞)


【日本の出番】

最近、世界の日本の持つ伝統的な文化や考え方が見直されています。例えば、先日の米アカデミー賞でのダブル受賞。もう皆さんよくご存知のとおり、滝田洋二郎監督(53)の「おくりびと」が外国語映画賞、加藤久仁生(くにお)監督(31)の「つみきのいえ」が短編アニメーション賞の栄誉に輝きました。二つの作品ともに日本という国の持つ伝統・文化が深く関わっていて、それが海外でも評価されたような気がします。

今回の京都友禅染の宇宙への活用も、日本の伝統文化が宇宙飛行士の心を癒す効果を考えてのことだとか。本当に日本人として誇らしい限りですね。

政治や経済の分野では、今日本の評価は地に堕ちているようですが、日本の持つ伝統文化の底力はいたるところで生きています。経済不況などに落ち込んだりせずに、この底力を信じて前向きに、堂々と世界と渡り合うことが大事ですね。

出来れば、友禅染だけでなく、博多織など他の地方の伝統工芸も採用してもらえたらと願っています。

  


2009年03月04日

【「おくりびと」の快挙】

映画「おくりびと」のアカデミー賞受賞は、さわやかすぎるほど爽やかな日本映画の快挙です。主演の本木さんと滝田監督そしてこの映画製作に携わった全ての方々に心よりお祝い申し上げます。

『第81回米アカデミー賞外国語映画賞に輝いた「おくりびと」の滝田洋二郎監督と主演の本木雅弘さんが28日、東京都内のホテルで報告会見を開いた。この日帰国したばかりの本木さんは「日本での興奮に、じかに触れた感じはまだありませんが、すれ違う方々に祝福されて幸せな気分です。映画の親近感は世界共通なんだと感じた」と喜びを語った。

 今後の仕事について滝田監督は「これまで通り自分を、自分の勘を信じて撮っていきたい。映画のような数奇な人生は歩みたくないからね」と笑わせた。』(2月28日付毎日新聞)


【生と死を見つめて】

と言っても、実は僕自身はまだこの映画観ていません。上映されている間に見に行こうとは思っていますが、一体なぜ「おくりびと」が外国語映画賞の有力候補と目されていたイスラエルの『戦場でワルツを』など他のノミネート作品を押さえて受賞できたのか興味があったのでいくつかの記事を読んでみました。

すると、外国語映画賞の候補5作を選ぶ米アカデミー賞外国語映画賞委員会のマーク・ジョンソン委員長(63)の毎日新聞のインタビュー記事が目に留まりました。

そのインタビューの中で、マーク委員長は、「おくりびと」が米映画人の胸を打った理由について、 「今の時代にぴったり合い、発想が新鮮だった」と述べるとともに、「新聞、テレビなどで毎日、戦争に直面し、米国人は戦争を見たくないと思っている。その点、『おくりびと』は癒やしの映画。死者を送る行為だけでなく、主人公が自分を捨てた父親への怒りから解き放たれ、より完成した人間へと成長する物語。万人に通じる主題で、最も感情に訴え、心を動かした」と解説したと書かれていました。

アフガニスタンやイラクでの戦闘で数千人の命が奪われている米国民の心情が、「おくりびと」で描かれている日本人的な生と死への向き合い方にぴったりとはまったということでしょうか。おそらく「おくりびと」に出てくる納棺師による死者の葬送の儀式は、「清める」という言葉で表現されるような日本人の美意識に深く関わっているのでしょう。

【本木さんの執念】

そういう生死の問題を「納棺夫日記」という本に見出して、執拗に映画製作にまでもっていった本木さんの執念が今回の受賞の最大の功労だとも言えますね。すばらしいことです。

映画を見ていなくても、本木さんのインタビューを聞いていると、彼の執念や生真面目さが伝わってきます。本木さん、そして滝田監督、ほんとうにおめでとうございました。  



2009年03月03日

【うれしい発見】

仕事を終えて家に帰り着いて、今週号のタイム誌を何気なく見ていたら、なんとタイム誌の投稿ページ「Inbox」に自分の名前があるではないですか。仰天しました。以前だと必ずメールで「採用するかもしれない」との予告があって掲載されていたのに、今回は全くの突然だったのです。

しばらくすると、じわじわと嬉しさが胸の底から湧いてきました。そして、「やった~! 」と心の底から叫びました。昨年6月から8ヶ月間スランプに陥って投稿をやめていて、先月になって再開したタイム誌への最初の投稿が採用された。なんと、前回2006年11月の採用から実に2年3ヶ月ぶり、6度目の採用だったのです。最近のタイム誌の読者投稿欄である「Inbox」はアメリカ人ばかり採用して、国際的な雑誌とは思えないような傾向が続いていた矢先、あきらめかけていたタイム誌から採用された。もう、涙が出るほど嬉しかったです。

【6度目の採用文】

ここでタイム誌に掲載された投稿文と、もともとの投稿した原文を公開します。

2月26日号のオンライン版タイム誌の該当箇所をご覧下さい(以下のURLをクリックすると掲載されています)。

http://www.time.com/time/magazine/article/0,9171,1881882,00.html

《掲載された投稿文》

Walls Will Tear Us Apart
It is sad to know that India's building of a fence along its many miles of border with Bangladesh is the only solution to prevent migrants and terrorists from Bangladesh infiltrating India [Feb. 16]. I can understand that there may be economic disparities and security threats. However, before enclosing Bangladesh with a fence, India's government should place the top priority on helping its neighbor stand on its own feet by boosting Dhaka's economy and shining the way for its poorer, smaller neighbor. After all, India is one of the new superpowers of Asia. It should start acting the part.
XXX XXXXX,
Fukuoka, Japan


《拙訳》

私たちを引き裂く壁

バングラデシュとの何百マイルもの国境沿いにフェンスを張り巡らせることが、バングラデシュからインドに流入する移民やテロリストを防ぐ唯一の解決策だとしたらそれは悲しいことです(2月16日)。経済格差や安全上の脅威があるというのは理解できます。しかし、フェンスでバングラデシュを取り囲む前に、インド政府は先ずダッカの経済を振興し、自分達より貧しく、小さな隣人の進む道を照らすことで、隣人が自ら立ち上げることを手助けするべきではないでしょうか。とりわけ、インドはアジアの新しいスーパーパワーのひとつなのだから。その役割を果たすべくスタートすべきです。

XXX XXXX 福岡、日本


《投稿した原文》

It is sad to know that building a fence along the vast miles of borders with Bangladesh on the part of the Indian government is the only solution to stop flooding immigrants and terrorists from Bangladesh to India

I can understand that there may be differences of religion, economic disparities and perception gap of terrorist threats between the two countries as you pointed out in your article. However, before completing a long fence surrounding Bangladesh as the mere solution, Indian governments should place the top priority on helping her neighbor stand its own feet economically by boosting her own economy and accepting more immigrants as one of the newly emerged economic superpowers in Asia.



《拙訳》

インド政府がバングラデシュとの長大な国境線にフェンスを張り巡らすのが、バングラデシュからインドに洪水のように流入する移民やテロリストを防ぐ唯一の解決策だとしているのは悲しいことだ。

貴記事が指摘しているように、二国間には宗教の違いや経済格差、そしてテロに対する認識のずれがあることは理解できるが、バングラデシュを取り囲む長いフェンスが完成する前に、インド政府はアジアの新しい経済大国のひとつとして、自国経済を活性化させ、より多くの労働者を受け入れることで、隣の国が経済的に自立できるように手助けすることを優先すべきだ。



【みなぎるファイト】

上記の掲載文と投稿した原文を読み比べるとわかりますが、タイム誌の編集者はどういうわけか、原文をそのまま載せることはせずに必ず編集者が手を入れるのです。それでも今回は筆者である僕の意図をかなり汲んだ原文の意味に近い文章にしてくれているのがわかります。

特に「place the top priority on helping its neighbor stand on its own feet 」の部分をそのまま載せてくれているのには嬉しくなりました。

いづれにしても、あきらめかけていた投稿文採用に、また新たな気持ちでスタート台に立てたような気がします。

よ~し、また今年からタイム誌へ挑戦するぞ!!!

《参考》

「タイム誌への挑戦の証-投稿文採用!」・・・2006年11月1日の僕のブログ記事(5度目に採用されたときのブログ記事)

「僕がタイム誌に投稿するワケ」・・・2006年11月4日の僕のブログ記事
  




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海や山、自然が好きな九州男児です。あらゆる機会をとらえて、時代の変化をいつも感じていたいと思っています。
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